認知症と海馬神経細胞

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認知症と海馬神経細胞

 

歳をとると多少のボケは誰にでも起こります。

私なども、ついさっきまで考えていたことをすぐ忘れるようになりました。

ときには冷蔵庫の扉を開けてから「さて何を取りに来たのだっけ」となることもあります。

心理学者によると、人間は扉を開けるという行為で状況が一新されると別の新しいことを考えるようにできていて、その切り替えの際に直前まで考えていたことを忘れてしまうのだそうです。

別室にものを取りに行ってドアを開けた時や、外出しようとして玄関から出たときにもそのようなことが起きるようです。

歳をとると記憶の固定が弱くなり、そうした外部からの刺激で簡単に今まで考えていたことを忘れてしまうのでしょう。

この程度のボケだとそれほど害はなく、忘れていた目的もしばらくすると思い出すのですが、それがひどくなると認知症です。

 

脳の海馬神経細胞は歳をとっても増殖しますが、神経細胞間の接続(シナプス)が減少します。

シナプスが減少するということはネットワークの更新がおこなえなくなるだけではなく、これまで作りあげたネットワークが壊れていくことを意味します。

高齢になると新しいことを覚えられなくなるだけでなく、記憶の呼び起こしもうまくいかなくなる、すなわちボケるのですが、その原因はシナプスの減少なのです。

さらに歳をとると海馬の神経細胞が老化し、ネットワークの崩壊も著しくなり認知症となります。

 

シナプスの可塑性

 

可塑性とは外から入ってくる刺激によって変化することができるということです。

学習によって知識が増え、練習によって技能が向上するのは脳の神経細胞ネットワークが刺激によって変化していくからです。

主な変化は神経細胞ネットワークの新規形成と再構築、およびシナプスにおけるシグナル伝達効果の変化です。

 

シナプスでの伝達

 

シナプスにはシグナルが何回もそこを通ると伝達効率が上昇するという性質があります。

軸索末端から神経伝達物質が放出され、それが次の神経細胞上の受容体と結合することでシグナルが伝わるのですが、それが繰り返し起こると神経細胞が受容体の数を増やし、神経伝達物質が結合しやすくなる、すなわちシグナルが伝わりやすくなるのです。

学習を繰り返すことでいろいろなことを覚えるのは、シナプスのこの性質を使っていると考えられます。

一方で、繰り返しシグナルが伝わると神経細胞末端の神経伝達物質の量が減り、伝達しにくくなることもあります。

しょっちゅう叱られていると「耳にタコ」ができ、少々のことを言われても応えなくなるのはこのせいかもしれません。

 

神経回路によっては軸索の末端に別なる神経細胞の軸索末端がシナプスを作って刺激を与え、神経伝達物質の放出量を増やすことによってシグナルが伝わりやすくすることもあります。

特別な出来事があった日の夕焼けの色が強く記憶に残る、などといった二つの出来事が結びついた記憶はこうしたシナプスによるものでしょう。

 

物忘れの原因もシナプスにおける伝達性能の劣化だと考えています。

これは記憶がなくなってしまったのではなく、そこへ到達する経路をしばらく使っていなかったため、あるいはその経路を構成する神経細胞の老化のため使えなくなり、記憶していたことを意識の上に引き出すことができなくなった状態ですす。

別なきっかけから忘れていたことをひょっこり思い出すことがありますが、それは別の経路をたどってみたらその記憶にたどり着けたということなのです。

脳内の神経細胞ネットワークは複雑につながり合っているので、そのようなことが起こります。

「老化と脳科学 より」

 

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脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。

脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。

40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。

脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。

死滅した神経細胞は再生されず物忘れもひどくなります。

しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。

 

記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

 

ビタミンB12について?

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エピソード記憶と手続き記憶

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エピソード記憶と手続き記憶

 

てんかん治療のため海馬の一部を切除されたH・Mさんは、新たな記憶を作れなくなっただけでなく、少し前の記憶まで喪失してしまいましたが、言葉を発することは忘れておらず、さらに身体を使っておこなう運動や作業は練習によって技能を向上させることができました。

このことは、日常の出来事の記憶である「エピソード記憶」の他に、自転車に乗ることや楽器を演奏することなどのように、繰り返し練習することによって身につく「手続き記憶」というものがあることを示しています。

エピソード記憶が作られるのは海馬ですが、この手続き記憶は小脳のプルキンエ細胞を含むネットワークによって作られます。

 

繰り返し練習することにより技能が向上するメカニズムは次のように考えられています。

身体を動かすための運動神経は、大脳から出たあと枝分かれして小脳にもシグナルのコピーを伝えるようになっています。

小脳には、身体の状態についての感覚情報も届くので、小脳は両者を比較して、指令と実際の動きのあいだにどれだけズレがあるかを知ります。

それが繰り返されるうちに、指令から大きくズレる動きを起こす運動神経のシグナルは小脳のところでブロックされて伝わらなくなるのです。

こうして、思い描いたとおりの滑らかな動きができるようになります。

このブロックが長期にわたって持続することが「手続き記憶」なのです。

高齢者が、認知症になって兄弟の顔を忘れてしまっても、自動車の運転を忘れないというのは記憶が残る部位が異なるからです。

 

小脳の神経細胞に異常が起こると、歩くときにふらつく、手が震える、しゃべるときに舌がもつれるなど、身体を思うように動かすことができなくなる運動失調が起こり、これを脊髄小脳変性症といいます。

認知症の患者が日本全国で460万人以上(2012年、厚生労働省調べ)いるのに対し脊髄小脳変性症の患者は3万人ほどです。

このことから、小脳プルキンエ細胞より海馬神経細胞の方が脆弱で、老化に伴って機能異常を起こしやすいことが分かります。

「老化と脳科学 より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

 

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海馬神経細胞の増殖

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海馬神経細胞の増殖

 

海馬は脳の中でも脆弱な部分で、一時的な心停止による酸素不足で容易に神経細胞の壊死を起こします。

これは海馬が大量の情報を処理するために莫大なエネルギーを使っているためと考えられます。

また海馬は脳の中で大人になっても神経細胞の増殖が起こる数少ない部位の一つです。

学校でいろいろなんことを学び、社会に出てさらに経験を積んでいくと、それらの記憶を処理し、呼び起こすためには神経細胞ネットワークのつなぎ替えでは足りなくなり、新たな神経細胞が必要になります。

海馬はまさにそれをおこなっている部位なのです。

 

一方で、海馬における神経細胞の増殖が記憶の忘却にも関係するという報告があります。

海馬で新たな神経細胞がネットワークに組み込まれると、過去に保存した記憶とつながっていた経路が失われてしまい、思い出せなくなってしまうというのです。

大人になってからの記憶は思い出しやすいが若いころの記憶は思い出しにくいというのも、単に古い記憶ということだけではなく若いころの方が海馬における神経細胞の増殖が活発でネットワークの組み替えが多いためだそうです。

実際、私たちは3歳以前に経験した出来事をほとんど思い出せません。

 

大人の海馬では神経細胞増殖が起こらない?

 

海馬神経細胞の増殖が大人になっても続くことが、記憶にとって重要だということは多くの研究者が認めていたのですが、「大人の海馬では神経細胞増殖が起こっていない」という論文が、2018年3月7日『ネイチャー』という学術雑誌に載りました。

カルフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者たちはこの論文で神経細胞の増殖が見られたのは13歳までで、それより年上の人の脳では神経細胞の増殖は見られなかったと報告しています。

実はこの内容は2017年11月13日にアメリカ・ワシントンD.C.でおこなわれた神経科学会の年会ですでに報告されており、研究者の間で話題にはなっていたのですが、『ネイチャー』誌がその論文を掲載するとは意外でした。

 

 なぜかと言うと、この論文に書かれた実験法では正しいデータを見つけるのが難しいからです。

献体された死後の脳で分裂したばかりの若い細胞を見つけるために、若い細胞にだけ存在するタンパク質に標識をつけてから顕微鏡でその数を計測するのですが、タンパク質と標識の結合は、死後どれくらいの時間がたっているかということや、脳を保存するために使用した薬剤などによって影響を受けます。

この論文に述べられている実験条件では標識を結合しにくいと断言する専門家もいます。

子供の脳には若い細胞が多いから標識が少し結合したが、大人の脳ではその数が少ないので結合を検出できなかっただけで、増殖が見られなかったとするのは早計と考えられるのです。

 

やはり大人の海馬細胞の増殖は起こっている

 

『ネイチャー』誌の論文から1ヵ月後の4月5日に「歳をとっても海馬神経細胞の分裂は起こっている」という論文が別の学術誌『セル・ステムセル』に掲載されました。

実験のやり方は『ネイチャー』誌の論文のものと同じですが、この研究で使われた脳はコロンビア大学献体された28人(14~79歳まで)のもので、精神病の病歴がなく、抗うつ剤などを使用していなかった“健康な”ものだそうです。

脳の保存もすべて一定の手順に従ったものだと強調しています。

それらの脳から海馬を切り出して調べたところ、歳を取った脳でも若い脳と同じように新しく分裂した細胞が見られたと報告しています。

ただ、歳をとった脳では新しい血管が少なく神経細胞間の接続もそれほど多くなかったそうです。

海馬の神経細胞は歳をとっても分裂していますが、神経細胞間の接続減少が記憶や学習能力の劣化に関わっているようです。

「老化と脳科学 より」

 

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脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。

脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。

40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。

脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。

死滅した神経細胞は再生されず物忘れもひどくなります。

しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。

 

記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

 

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脳の働き 神経細胞

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脳の働き 神経細胞

 

脳は神経細胞の集合体です。

よく「人の心は脳の中にある」と言われますが、もちろん神経細胞そのものが意識や心ではありません。

神経細胞は電気回路の部品のようなもので、神経細胞そのものは誰のものでもほぼ同じです。

心がそれぞれの人で違うのは、神経細胞が作るネットワークの構造と、そこでのシグナルの伝わり方が違うからです。

電気回路でも、部品の数とつながり方が異なれば、当然のことながら、働き方は異なります。

また、同じ電気回路でも、ほかの回路とのつながり方や入力方式が異なれば情報処理能力は変わります。

 

脳の神経細胞を最初に発見したのは、チェコスロバキア(現チェコ)のヤン・エヴァンゲリスタ・プルキンエ(1787~1869)です。

彼は、高性能の顕微鏡で、中枢神経のいろいろな細胞を発見しました。

小脳皮質の神経細胞には「プルキンエ細胞」と、彼の名がついています。

 

一般的な細胞とは異なり、神経細胞には長い突起があります。

その突起には2種類あり、その一つは1本だけでとても長く、末端で枝分かれしています。

もう一つは短く、複雑に枝分かれしています。

長い方は「軸索」と呼ばれ、神経細胞が活動電位と呼ばれる電気的シグナルを他の神経細胞に伝えるときに使い、短い方は「樹状突起」と呼ばれ、他の神経細胞からのシグナルを受け取る時に使います。

神経細胞はそれらの突起によって互いにつながって複雑なネットワークを作っており、脳の中には、数百にも上る他の神経細胞からのシグナルを、樹状突起部分で受けている神経細胞もあります。

「老化と脳科学 より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

 

ビタミンB12について?

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嫌いなものも食べられる!偏食の上手な改善法

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嫌いなものも食べられる!偏食の上手な改善法

 

バランス良く食べたくても、嫌いなものはなかなか気が進みませんよね。

偏食のある患者さんに嫌いなものを出すと、

「それは食べるの無理!」

「食べると死ぬ!!」

と断固拒否されてしまいます。

 

そんな方でも、嫌いなものをぺろりとたいらげてしまう簡単な方法があるんです。

 

まずは、ご自分の嫌いな食べ物を思い浮かべてみてください。

それが嫌いな理由ってなんでしょう?

 

だいたいの方が、味、香り、舌触り、見た目のどれかが苦手なのではないでしょうか。

そのいやな部分と分からなければ、食べられると思いませんか。

 

事実、これだけは絶対に食べたくないという患者さんに、嫌いなものをほかの材料に混ぜてこっそり出してみると気づかずに全部食べられてしまいます。

すりつぶしてハンバーグの中に入れたり、ミキサーにかけてポタージュスープにしたり、色や形が見えなければ、嫌いなものが入っていても案外気にならないものです。

今のところ、この手を使って食べられなかった患者さんは誰もいません。

子供も大人も、このやり方で偏食改善するのがおすすめです。

 

味を変えるのも、印象が変わって一気に食べやすくなります。

日本の食卓では、日常的に和、洋、中とさまざまな料理が並び、外食でも世界各国の料理が食べられます。

これは、世界的に見ると非常に珍しく、ほかの国の人たちは、ふだんは自分の国の料理ばかり食べているそうです。

日本人はほかの国の人に比べて、他国の料理を柔軟に受け入れられる民族なんですね。

 

洋食や中華、和食とは異なる調味料や材料を使いますから、和食だけでは摂取できない栄養素も摂ることができます。

日本人の性質は、バランスよく栄養を摂取するのに恵まれているわけです。

この性質を生かし、調理法や味付けを積極的に変えて偏食を改善し、いろんな種類の栄養を摂れるようになるといいですね。

「栄養で人生は変わる より」

 

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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?

顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。

それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。

 

わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。

動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

 

近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。

虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。

そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。

このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

 

人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

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主食は最後に食べるのが正解

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主食は最後に食べるのが正解

 

主食に含まれる糖質は、脳の栄養源としても使われるほか、身体を動かすエネルギーとして、重要な役割を担っています。

 

血糖値が急激に上昇すると、感情のコントロールがうまくできなくなったり、激しい眠気で仕事や勉強のパフォーマンスが落ちてしまいます。

さらには血管がもろくなって、脳梗塞などの死にかかわる病気のリスクも大きくなります。

血糖値の急激上昇にはぜひとも気をつけたいところです。

 

 同じ量の糖質を食べていても、食べかたによって血糖値の急上昇を防ぐことができます。

ポイントは、炭水化物や甘いものは、食事の最後に食べることです。

 

 よくいわれるのが、野菜→タンパク質→炭水化物の順番。

野菜を先に食べることで、野菜に含まれる食物繊維が血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。

また、タンパク質から先に食べると、栄養の吸収が良くなります。

タンパク質を先に食べておくことで、糖質がほかの栄養素と一緒に吸収され、単独で食べるよりも血糖値の上昇を抑えられます。

 

 さらに、精製されていない主食をおすすめします。

玄米や五穀米などを食べれば、食物繊維とビタミンを一緒に摂取できて、より効果的です。

お米に含まれている食物繊維は、ほかの食物繊維より、血糖の上昇をゆるやかにするのです。

小豆にも食物繊維が豊富なので、意外にもお赤飯も血糖が上がりにくいです。

主食は「白くないもの」を食べるのがポイントですよ。

 

発酵食品は1日1回以上で腸が丈夫になる

 

腸内環境の要になる善玉菌のえさは、オクラやモロヘイヤといったねばねば野菜と発酵食品に多く含まれています。

ヨーグルトや納豆は安価で取り入れやすい食材なので、毎日の食事にプラスして、日常的に食べる習慣をつけてほしいところです。

 

消化器官は、3日使われないと衰えるといわれています。

腸は細胞の入れ替わりが早いので、腸を常に使っていないと腸内環境が乱れてしまいます。

発酵食品を食べて善玉菌を増やし、腸内環境を整えましょう。

 

また、腸には同じ菌に慣れてしまう性質がありますから、偏食があると、腸内環境は改善されません。

ヨーグルト、納豆、みそ、キムチなど、いろいろな発酵食品を順ぐりに食べて、さまざまな種類の菌を取り入れるのも大切です。

 

ほかにも、食物繊維や魚に含まれる脂質には、善玉菌の成長と活動を助ける効果があるので、そちらも積極的に食べましょう!

「栄養で人生は変わる より」

 

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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?

顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。

それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。

 

わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。

動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

 

近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。

虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。

そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。

このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

 

人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

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食物繊維は水溶性と不溶性のバランスが大事

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食物繊維は水溶性と不溶性のバランスが大事

 

腸内環境を良くし、脳の活性化にも大貢献してくれる食物繊維。

食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれが違う働きをしています。

 

水溶性の食物繊維は、文字どおり水に溶けるタイプ。

水に溶けるとドロドロになり、消化吸収のスピードをゆるやかにする働きがあり、急激な血糖値の上昇や余分な脂質の吸収を防いでくれます。

また、血液をサラサラにする効果もあります。

 

不溶性食物繊維は、デトックス効果が高いのが特徴。

腸のなかで水分を吸収して膨らみます。

これによって、便の量を増やして腸を刺激し、腸内の不要なものや有害な物質を外に排出しやすくします。

満腹感を得られやすいので、ダイエットにも効果的です。

 

水溶性食物繊維は、海藻類、果物に多く含まれており、とくに、わかめ、もずく、めかぶ、山芋、オクラなど、ヌルヌル&ねばねばした食材にたっぷり含まれています。

不溶性食物繊維は、一般的に「繊維質」と呼ばれる食べ物に多く、野菜やきのこ、豆類に含まれています。

なかでも代表的なのが、ごぼう、玄米、おから、エリンギです。

 

摂取量の目安は、1日の総エネルギー量の1%。

2000カロリーなら、20gの食物繊維を食べるのが理想ですが、20gを食事で摂るのはなかなか難しいので、15gを心がけましょう。

私は、血糖スパイク防止と目標の20gを摂取するために、サプリメントも併用しています。

欧米化が進んだ現代の食生活では、以前に比べて半分程度の食物繊維しか摂取できていないので、意識して摂取したいところです。

「栄養で人生は変わる より」

 

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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?

顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。

それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。

 

わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。

動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

 

近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。

虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。

そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。

このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

 

人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12について?

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