第2章 「仲がいい人」が一人いるだけで認知機能も幸福度も上がる

第2章 「仲がいい人」が一人いるだけで認知機能も幸福度も上がる

 

日本は世界でも幸福度が高くない国です。

1位のフィンランドから8位のノルウェーまで、上位8ヵ国はヨーロッパの国が独占しています。

 

一方で、日本は54位でした。

 

幸せになりたい!

そう思っているはずなのに、なぜ日本人は幸福を感じにくいのでしょうか?

 

ハーバード大学の研究で面白いデータがあります。

「人間関係での満足度が高いと幸福度が高くなる」というのです。

夫婦、子ども、友人、相手は誰でもいいのですが、自分が仲がいいと思える人がいるだけで、人は幸せを実感できるのです。

 

夫婦であっても仲があまりよくない、お互いに関心が薄い、そんな関係もよく聞きますし、子どもとの関係は悪くなくても「仲がいい」とまで言える関係かと言われるとどうでしょうか。

 

友人関係も、知り合いは多くても「仲がいい」と言える友人はどうでしょうか。

 

そう考えると、仲がいいというのは、簡単そうで、簡単ではない関係なのかもしれません。

 

 

人間は社会的動物なので、一人で生きるよりも周りの人たちとつながりを感じて生きている方が幸福度が高くなるようにできています

脳内ではつながりを感じた瞬間にオキシトシンが出て、脳を活性化し、認知機能を高める効果もあります。

 

逆に、高齢期に感じる孤独感情は認知症の発症リスクを高めます。

孤独感と認知症発症の可能性は比例しています。

 

たとえば、夫婦であれば、パートナーに先立たれた人が、強い孤独感で認知症を発症するという話をよく聞きます。

また、異常に老けてしまう人もいるようです。

孤独感は脳の大敵です。

 

 

誰かとつながりを持つことは、脳の視床下部からオキシトシンを出す以外にも脳を活性化する作用があります。

脳の前頭前野を活発に利用するので、脳の老化がさらに減少する可能性があり、老人脳を改善してくれます。

特に人の目を見て話すと前頭前野がより活性化することが東北大学の研究で知られています。

 

スーパーエイジャーの人は「肯定的な社会関係」のレベルが高いことがわかっています。

つながりが生む効果ですね。

 

一方で、苦手な人や嫌いな人とのつながりは脳のストレスになります。

「否定的な社会関係」は脳にいい影響を及ぼしません。

プラスになるのは肯定的な社会関係です。

 

※スーパーエイジャー

80代、90代でも健康上の制限を受けず、活動的な生活を送っている人も大勢います。

こういう人を「スーパーエイジャー」と呼びます。

スーパーエイジャーとは、「80歳以上になっても体も心も健康で、認知機能が衰えず好奇心旺盛で、新しいことに挑戦し続けて人生を謳歌している人=つまり脳と体が老化していない人」と、ここでは定義しています。

 

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。

ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

アルツハイマー認知症の方々の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

 

ビタミンB12について?

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第2章 いくつになっても老人脳にならない人は一体何をしているのか

第2章 いくつになっても老人脳にならない人は一体何をしているのか

「欲のある人」のほうが長生きしやすい

 

歳をとると欲が減少する人が多くなります。

「最近食べたいと思うものがなくなってきた」「異性への興味が薄れてきた」そんな実感はないでしょうか。

 

でも、あらゆる欲が減っていくわけではありません。

実は、「減りやすい欲」と「減りにくい欲」があります

 

結論から言うと、食欲、性欲などの「生理的欲求」はすべて減っていきます。

 

なぜなら、ドーパミンというやる気を生み出す脳内ホルモンは、加齢とともに直線的に減っていくからです。

ドーパミンが減ると、食欲も、性欲も低下します。

 

ただ、欲があったほうが長生きするという傾向があります。

オーストラリア・モナッシュ大学と台湾国立防衛医科学センターの研究では、食欲のある高齢者のほうが長生きの傾向があるそうです。

別の研究でも、食が細い高齢者は食欲旺盛な人たちに比べて死亡リスクが2倍以上高まることがわかっています。

 

 

長生きのためにもドーパミンを増やしていきたいところですが、欲の源になるドーパミンはどうやって増やせばいいのでしょうか。

実は簡単な方法で増やせます。

具体的には、こんな方法があります。

 

  • 笑顔
  • 好きな音楽を聴く
  • 体を動かす
  • 好きな人の写真を見る
  • 予想外の嬉しいことが起きることに参加(例・スポーツをする、スポーツ観戦など)
  • 複数のものから選ぶ

 

こういう習慣がある人は、やる気が衰えず脳がいつまでも若い可能性があります。

 

 

減る欲がある一方で、減りにくい欲もあります。

「幸せに対する欲」はそれです。

若いときも高齢になってからも、同じように「幸せに対する欲」はあります。

 

この「幸せに対する欲」と密接に関係しているのがオキシトシンです。

最近はよくメディアで取り上げられているので、知っている人も多いかと思います。

 

オキシトシンは別名「愛情ホルモン」とも言われていて、人や動物などと「つながった瞬間」に出るホルモンです。

犬や猫を飼っている人や子どもと触れ合う機会が多い人は、オキシトシンが出て、幸福感を感じやすいと言われています。

 

2022年の最新研究では、18歳から99歳の人を調べたところ、加齢とともにオキシトシンの量は減るどころかむしろ増えることがわかっています。

 

ドーパミンは減っていくけれど、オキシトシンは増えていく。

そこからわかるのは、人はいくつになっても幸せを求めているということ、その幸せはつながりを通して得られるということです。

 

若いときは生理的な欲求が強いのですが、歳とともにバランスが変わり「つながり」など社会的欲求の占める割合が高くなっていきます。

この社会的欲求は、社会貢献などにもつながっていきます。

ボランティアなど「人のために何かをする」ことで自分の幸福度が上がるのは、脳の変化なのです。

 

 

生理的な欲が減り、人とつながること、人に貢献することを求めるようになる

これがいわゆる「人の成熟」と言えるのではないでしょうか。

お金よりも人の役に立ちたい、感謝されたいという気持ちが年齢とともに高まるのは、人として成熟している証です。

有名なマズローの五段階欲求説がありますが、一番下に生理的欲求があり、それが満たされていくと社会的欲求が満たされ、最終的に自己実現の欲求が出てくる

このことが最新の脳科学で証明されたわけです。

これに反して生きる人は、幸福度が上がらず、老人脳も進行しやすくなると思われます。

 

マズローの五段階欲求説

 

自己実現の欲求

 

承認の欲求

  

社会的欲求

 

安全の欲求

  

生理的欲求

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

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最近、電車の中でキレる人を見かけます。

少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。

でも、最近は違ってきています。

しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。

受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。

この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。

これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。

 

セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。

これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。

平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。

セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。

そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。

 

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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第1章 50代以降でも伸びる能力とは

第1章 50代以降でも伸びる能力とは

 

50代以降も伸びる能力があるのです。

それは「語彙力」です。

語彙力のピークは、なんと67歳

昔は長老と呼ばれる人がいましたが、長老が周りの人から尊敬される存在だったのは、歳をとっても言葉の力は老いることがないからだと思います。

 

こうした言葉の力など、年齢とともに蓄積されていくものを「結晶性知能」と呼びます。

その中でも語彙力は断トツで伸びていく能力です。

 

 

さらに面白いのが「相手の気持ちを読む力」です。

この能力は10代以下の人が低いんです。

そして20代になって急激に伸びていき、ピークは48歳です。

それ以降はグンと落ちていきます。

50代、60代とどんどん下がっていきます。

 

この感覚、50代以降の人には実感できるかもしれません。

10代は自我の確立をするために、意識の中心には自分がいる。

それが社会人になり、「相手」という存在を意識せざる得ないシーンが増えるのが20代の頃です。

その後いろいろな経験を積み、人の気持ちを考えるようになっていく。

まさに結晶型知能が高まっていきます。

 

ところが50代くらいからは、だんだんと周りのことを気にしなくなる人がいます

別に悪気があってそうなるのではなく、脳の能力が落ちていくことで自然とそうなっていくのです。

 

こうした傾向は、着るものにも影響します。

若いときは近所のコンビニに行くのにもちゃんとした外着で行っていたのが、50代、60代になると着替えるのもだんだん面倒になり、家着のままで外出したり、さらに進むと寝間着のままで行ってしまったり。

どんどん人目が気にならなくなっていくのです。

 

 

「相手の気持ちを読む力」がさらに衰えていくと、いわゆる失礼な老人、キレる老人になっていくこともあります。

家族に横柄な態度を摂ったり、お店で店員さんに乱暴な言葉を使ったり、自分の思い通りにならないことにキレたり……。

48歳を超えたら「相手の気持ちを考えること」に意識を向けていくと覚えておいてください。

 

ただ、「人の気持ちを読む力」の調査でもうひとつわかったことがあります。

それは、人によって振れ幅が大きいということです。

たとえば40代でピークになる人もいれば、そのピークが70代、80代まで持続する人もいます。

 

この差は何か?

ピークを長く保てる人は、老人脳にならないために、脳の老化をゆるやかにしたり(スローエイジング)、積極的に若返らせる工夫(ダウンエイジング)をしているのです。

何もしないと自然に脳は老化しますが、上手く工夫すると、効果が出てきます。

 

脳を元気にすることは、人生を充実させるための大切な行為です。

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

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最近、電車の中でキレる人を見かけます。

少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。

でも、最近は違ってきています。

しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。

受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。

この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。

これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。

 

セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。

これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。

平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。

セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。

そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。

 

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

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第1章 自分ではなかなか気付けない「脳の老化」

第1章 自分ではなかなか気付けない「脳の老化」

脳の老化に気付くのは難しい

 

70代の知人からこんなことを聞かれました。

「高校時代の同級生に10年ぶりに会ったんですが、自分の話ばかりで、私の話をあまり聞いていない様子だったんです。以前と変わってしまったんですが、何かあったんですかね?」

 

脳科学者としての意見が欲しいとのことだったので、こう答えました。

「それは、老人脳になっているのかもしれませんよ」

 

 

脳は通常、30代から少しずつ萎縮が始まります。

そして60代半ばになるとMRI検査の画像を見てすぐわかるくらいの「明らかな委縮」が起きています。

もしそのままなんの対策もせずにいると、脳の老化、つまり老人脳になっていくのです。

 

 

老人脳はその人の行動や生活習慣、そして考え方にまでさまざまな変化を生じさせます。

たとえばこんなことです。

 

  • 新しいことをするのが面倒になる
  • 物忘れが多くなる
  • 集中力が続かなくなる
  • 無配慮になる
  • ミスが多くなる
  • 耳が聞こえにくくなる

 

ここに挙げたのは老人脳の症状のほんの一部です。

 

 

脳のピークは何歳なのか?

 

70代の知人がこんなことを言っていました。

「もう歳なので最近、脳の働きがどんどん悪くなってきているように感じる」

 

そう感じるのは事実だと思いますが、脳の老化現象はずっと前から始まっています。

脳の老化は高齢になってから起きるわけではないのです。

 

 

もちろん個人差があるので、皆が同じということではありませんが、ハーバード大学はじめさまざまな研究機関で調査した「脳力のピーク年齢」のデータでは、こうなりました。

 

(1)情報処理能力のピーク 18歳

(2)人の名前を覚える力のピーク 22歳

(3)顔を覚える力のピーク 32歳

(4)集中力のピーク 43歳

(5)相手の気持ちを読む力のピーク 48歳

(6)語彙力のピーク 67歳

 

 

この数字を見て、どんな印象を持ったでしょうか。

情報処理能力は18歳がピークで、以降はだんだん下がっていきます。

なので、情報処理能力を発揮するような仕事は、脳科学的に見れば若い人のほうが向いているということになります。

 

この数値を見て、「人の名前を覚えられないのは年齢のせいだったのか」と思ったかもしれません。

 

 

「名前を覚える」「顔を覚える」は脳の「短期記憶」に関わる部分です。

短期記憶には「言語の短期記憶」と「視覚の短期記憶」があります。

 

たとえば電話番号をその場で覚えることは「言語の短期記憶」です。

「若いときは電話番号を簡単に覚えられたのに、いまは覚えられない」という人も多いと思います。

家族のスマホの番号を覚えている人は意外に少ないかもしれません。

 

一方で、人の顔を覚える記憶は「視覚の短期記憶」です。

こちらは20代後半から32歳くらいまでは上がっていきますが、それ以降はだんだん落ちていきます。

 

大人数のアイドルグループのメンバーの顔が全く覚えられなくなった。

これは30代半ば以降の人にとっては自然の流れです。

ちなみに、こうした歳とともに能力が衰えていく知能を「流動性知能」と呼びます。

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。

脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。

40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。

脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。

死滅した神経細胞は再生されず物忘れもひどくなります。

しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。

 

物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。

アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

ビタミンB12は、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。

加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。

さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

 

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第4章 困ったときのメニュー選び<ファストフード編><コンビニ編>

第4章 困ったときのメニュー選び<ファストフード編><コンビニ編>

 

外食や中食の機会が多いと、糖質の多いものを選ぶ可能性も高くなります。

メニュー選びのポイントを押さえておきましょう。

 

ファストフード編

 

糖質を減らしたい場合は、思い切ってサイドメニューをメインに

ファストフード店に、友人とのつき合いで訪れる人も多いでしょう。

ここはハンバーガーやフライドポテトなどに代表されるような糖質の宝庫のような場所ですが、ここでもコツひとつで糖質を抑えられます。

 

セットメニューやメインのハンバーガーは糖質の宝庫なので避けるべし

ファストフードの主役であるハンバーガーやホットドックに使用されているバンズパンなどは小麦粉を使用しているため、単品でもとても糖質が高くなってしまいます。

ここはセットメニューや主食のバーガー類は頼まず、サイドメニューをメインとして考えましょう。

また、サラダ類はポテトサラダやマカロニサラダはやめて、グリーンサラダやコールスローサラダを選んで。

 

空腹を満たせるチキンナゲット・フライドチキンは強い味方

ファストフードのもうひとつの定番は、言わずと知れたフライドポテト。

こちらは糖質をとても多く含むため、避けておきたいところ。

ここでのオススメは、フライドチキンやチキンナゲット。

どちらもチキンの揚げ物ですから、安心して食べられます。

最近ではローストチキンを置いているファストフード店もありますから、揚げ物の衣が気になる人はそちらがよいでしょう。

 

ドリンクを選ぶときはお茶か炭酸水だけにする

ファストフードで欠かせないドリンク類は、糖質を含むものが多く諦めている人も多いのではないでしょうか。

でも、選択次第で糖質を抑えることも可能です。選ぶときは、糖質の少ないウーロン茶を始めとするお茶類はもちろんですが、炭酸水など糖質を含まない飲み物は大丈夫です。

野菜ジュースや砂糖入りのお茶は糖質が多いのでジュース類と同様にやめておきましょう。

 

 

コンビニ編

 

多くの食品があるので、上手くチョイスすればお腹も満足!

会社帰りやお昼休みに利用するコンビニは、ジュースやお菓子の誘惑も多い場所です。

でもそんな人たちも、次にあげるポイントに注意してメニュー選びをすれば、高い糖質を摂らずにお腹も満足できます。

 

コンビニ3種の神器、焼き魚・焼き鳥・ゆで卵

コンビニの総菜コーナーに置かれているパックの焼き魚や焼き鳥、ゆで卵は、夜に自宅でお酒を飲むときや、昼夕食のおかずとしてぴったり。

焼き鳥は調味料に砂糖を使っているタレ味よりも塩味のほうを、焼き魚はシシャモなど、塩をして干し、焼いただけのシンプルな味つけのものを選びましょう。

ゆで卵は、1個ずつ売られているのでサラダの上に乗せても満足な味わいです。

 

コンビニの定番おでんは糖質オフ具材の宝庫

レジカウンターに設けられているコンビニ定番のおでんは、糖質オフ具材の宝庫です。

 

卵、こんにゃく、糸こんにゃく、厚揚げなどはおでんの具材の中でも低糖質の優等生ですので、積極的に食べたい一品です。

いわしのつみれや結び昆布、牛すじなども噛み応えがあり、満足感が得られるのでオススメ。

糖質の低い具材をセレクトしましょう。

卵は一日何個食べても大丈夫です。

 

小腹が空いてしまったときは糖質が低いチーズやおつまみ系が狙い目

あたりめやひと口サイズのチーズ、スモークタンのパックなど、ほかにもコンビニの定番は低糖質のアイテムが豊富です。

乾物の中でもあたりめはとくに糖質が低く、小腹が空いたときに最適。

ほかにはビーフジャーキーなどもオススメ。

同じ乾物でも甘酢イカやホタテのカイヒモは糖質が高いので注意しましょう。

チーズやスモークタンなども糖質が低く、気軽に食べられます。

「糖質の話 より」

 

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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。

これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。

血管はアミノ酸たんぱく質コレステロールなどの脂質によってつくられます。

アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。

たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。

動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。

また、脳の機能にとって神経伝達物質がきわめて重要な存在です。

ドーパミン、GABA、セロトニンがよく知られていますが、アセチルコリンも重要な役割をもつ神経伝達物質のひとつです。

 

記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。

 

ビタミンB12について?

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第4章 困ったときのメニュー選び<居酒屋編><スーパー(総菜)編>

第4章 困ったときのメニュー選び<居酒屋編><スーパー(総菜)編>

 

外食や中食の機会が多いと、糖質の多いものを選ぶ可能性も高くなります。

メニュー選びのポイントを押さえておきましょう。

 

居酒屋編

 

居酒屋も付き合い方を選べば糖質オフの強い味方に

糖質制限中にお酒なんて……という考え方はやめましょう。

白ワインや焼酎、ウーロンハイ、ウイスキーなどは、糖質をほとんど含みません。

低糖質のおつまみとの組み合わせで、大満足な食事ができます。

 

定番の焼き鳥を頼むときはタレより塩味と心がけよ

居酒屋メニューの定番・焼き鳥は、タレ味よりも塩味を選びましょう。

タレ味はお砂糖を多く含むものもあるため、塩味よりも糖質が多く含まれます。

食べる部位は皮、ハツ、モモなどどこでもOKです。

焼き鳥にビールの組み合わせで飲むときは、糖質ゼロタイプのビールと塩味の焼き鳥、といった組み合わせがオススメ。

ビールには糖質が高いタイプもあるので注意が必要です。

 

低糖質の強い味方からあげ、刺身などをメインに注文

焼き鳥のほか、メニューが豊富なからあげ、刺身などは低糖質でオススメの酒の肴です。

ほかにはイカ焼きや焼きガニ、あさりの酒蒸しを焼酎やワインといった低糖質のお酒と組み合わせ、バリエーションをつけて楽しみましょう。

居酒屋メニューは全体的に低糖質ですが、気を付けたいのは煮物類やシメ。

煮物は甘味が入っており厳禁です。

炭水化物を含むシメは遠慮しましょう。

 

野菜でビタミンを補うなら糖質が低い大根サラダ、ナムルなど

食事は野菜類から食べるのが基本ですが、居酒屋でも同様にするのが理想的です。

「とりあえず」頼むメニューに、大根サラダやナムル、おひたしといった低糖質でビタミン豊富な一品を入れて補いましょう。

居酒屋メニューには海藻メニューが多くありますが、例えばもずく酢よりもメカブのほうが漬け汁が低糖質なのでメカブを選ぶ、といった具合にセレクトしましょう。

 

 

スーパー(総菜)編

 

なるべく味付けがシンプルな総菜を選ぼう

スーパーマーケットは、食材の宝庫。

肉、魚、野菜はもちろんですが、ドリンク類や糖質の高い米やパン類も売っています。

ここでは、すでに調理されているスーパーの総菜の選び方のポイントを紹介します。

 

刺身の盛り合わせはツマも活用することが重要だ

鮮魚コーナーにたくさん並んでいるお刺身のパック。

刺身は味付けがないものが多く、ボリュームもあります。

とくにオススメは刺身の盛り合わせ。

数種類の刺身が入っているうえ、添えられているツマも食べることで、お腹も満足します。

ツマは大根のスライスを始め、青じそ、ワカメなど低糖質ですが、ニンジンのスライスは糖質が高いので食べないように注意しましょう。

 

ローストビーフ、焼き魚など店で作っている総菜を購入せよ

スーパーの総菜の中には、店の中で作っている総菜も多くあります。

焼き魚やローストビーフ、ステーキなど、店で調理されパッキングしているものは、市販のパックに比べ塩分か少なめで、防腐剤などの余計なものが入っていないことが多く、安心して食べられます。

スーパーでもほかの場所と同様、煮物の総菜よりも焼き魚やステーキ、ローストビーフなどを選んで購入しましょう。

 

サラダパック、納豆、豆腐パックなどを積極的に活用すべし

すぐ食べられる、納豆や豆腐、サラダの種類が多いのもスーパーの強みです。

とくにサラダは、パックに野菜の種類が多く入っているものを選びましょう。

中にはローストビーフサラダや砂肝サラダを置いているところもありますので、糖質の多いポテトサラダやマカロニサラダよりは、そちらを選びましょう。

納豆や豆腐は備え付けのだしパックは使わないほうがいいでしょう。

「糖質の話 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/

 

第4章 困ったときのメニュー選び<定食屋編><ファミレス編>

第4章 困ったときのメニュー選び<定食屋編><ファミレス編>

 

外食や中食の機会が多いと、糖質の多いものを選ぶ可能性も高くなります。

メニュー選びのポイントを押さえておきましょう。

 

定食屋編

 

定食の主食を少なめに、空腹を補うなら単品を追加

定食屋は主食のご飯を大盛りに変更できるなど、糖質を多く摂取してしまいがちな場所です。

外食でも思い切って主食を少なめにして単品で補いましょう。

 

魚定食なら刺身・焼き魚の順でチョイスしよう

魚定食は定食屋の看板のひとつ。

糖質は低い順に刺身、焼き魚、煮魚となりますので、味付けに調味料をほとんど使っていない刺身定食をチョイスすると糖質を抑えられます。

主食を少なめや食べない場合は、冷ややっこなどの単品を頼んでみましょう。糖質も少ないうえ調味料を自分で調整できるのでおススメです。

 

肉定食なら焼肉(塩)・からあげ・肉野菜炒めがオススメ

焼肉定食、からあげ定食、肉野菜炒め定食などの肉を使った定食は、油を多く使いカロリーも高いと敬遠されがちですが、主食を抜けば糖質はそれほど高くありません。

焼肉はタレ味よりも塩味、からあげ、野菜炒めも主食を抜けば完食しても大丈夫です。

副菜は、ポテトサラダなど糖質が高いメニューはやめましょう。

 

副菜はキャベツの千切り・サラダ・おひたし・ナムルなどを優先的に

主食を少なめ、または抜くことで物足りなさを感じるときは、ボリュームのあるサラダや豆腐のおかずなどでお腹を満たしましょう。

キャベツの千切り、ナムルやおひたしといった野菜類も糖質が低くおススメです。

キャベツの千切りにはソースよりもマヨネーズを使うなど、糖質が低い調味料を選ぶといいでしょう。

 

 

ファミレス編

 

セットメニューより単品メニューの組み合わせがオススメ

ファミレスは洋食を中心に、セットメニュー、おつまみメニュー、ドリンクバー、一品メニューなど、メニューがとても豊富です。

魚料理や肉料理を始め組み合わせ次第で、糖質もグッと抑えられます。

 

メインはボリュームたっぷりのステーキ・ハンバーグなどで

セットメニューに含まれる主食やスープ、サラダなどは糖質が多く含まれるものもあるため、メインメニューも単品から選び、炭水化物は摂らないようにしましょう。

ステーキは糖質も低くたっぷり食べられますが、ソースは糖質が少ないものから選ぶのがベスト。

ハンバーグはソース選びを工夫して。

デミグラスソースやホワイトソースは糖質が高いので、なるべく避けましょう。

 

前菜・おつまみは生ハム・チーズなどがオススメ

メインはちょっと……という日や、お酒をファミレスで飲むときなどは、サイドメニューがおススメです。

ファミレスの豊富なメニューの中でも、おつまみ系や前菜系のメニューは、糖質を低く抑えられます。

ミニサイズのビーフシチューなどは避けて、生ハム、チーズの盛り合わせや、ほうれん草の炒め物、ピクルスなど低糖質のものを選びましょう。

 

サラダやつけ合わせを選ぶときは具だくさんなものをチョイス

ファミレスのメニューはサラダの種類も多いので、つけ合わせに選ぶものはなるべく具だくさんで糖質の少ないものにして、満足感を得るようにしましょう。

ポテトフライやにんじんのグラッセを選ぶよりも、シーフードサラダやブロッコリーと豚肉のサラダのほうが糖質も低いので、チョイスには最適です。

スープを頼むときはポタージュ系よりもコンソメ系を選んで。

「糖質の話 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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