もっとも大切なのは水

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「栄養と料理」8月号“特集 真夏の血液ドロドロ警報!”(発行 女子栄養大学出版部)で女子栄養大学学長 香川芳子氏が巻頭に寄せられている文をご紹介します。


 皆さんは、五大栄養素だけでなく、次々に解明される食品の機能成分に気をとられて、水の重要性を忘れていないでしょうか。
 生き物にとって最も大切なのは水。人間の体の約60%は水分です。これは血液やさまざまな代謝に必要な体液のもとになり、発汗などで熱を逃がし、体温調節の役割もします。一日の水分摂取量は食物から1ℓ、飲料水から1.2ℓ。加えて体内からつくられる代謝水で0.3ℓと合計2.5ℓにもなります。
 ことに夏場は、脱水症状にならぬように、水分補給に努めることがたいせつです。食事量が少ないと、食物からの水分が不足するので脱水し、しかも高齢になると本人ものどの渇きを自覚しにくいため、気づかずに弱って危険になることもあります。
 脱水すると、血液がドロドロになって、知らぬ間に小さな脳梗塞が複数できていることがあります。これが認知症の原因になるともいわれています。排泄の世話をかけるのを遠慮し、夕方から水分をとらないようにしているという話も聞きます。周囲の気づかいで高齢者の水分不足を防いでください。



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