【働き盛りを襲う若年認知症】ぁ
(お話 宮永和夫 栄養と料理より)
認知症は高齢者だけの病気だと思われがちですが、65歳未満の若年者にも発症することがあります。
40歳代、50歳代という働き盛りで認知症になると、仕事を失うことになったり、
若年者向けの福祉サービスが少ないことなどから、本人はもちろん家族も大変な困難に直面することになります。
★ 生活習慣の改善と食生活で若年認知症を予防する ★
<若年認知症は予防できないのか?>
認知症でなくても、脳の働きは、40歳を過ぎるあたりからだんだん悪くなっていきます。
神経細胞は毎日死滅していく為、40歳ごろからその影響が現れ始めるのです。
しかし、神経細胞は死滅するだけではなく、日々、再生もしています。
ですから、充分な栄養と酸素、そしてよい刺激を与えることで、神経細胞の死滅を防ぐと同時に活性化や再生を促すことが、認知症の予防につながるといえます。
<具体的にはどうすればいいの?>
脳の血流を増やして脳細胞を活性化したり、酸素欠乏や毒性物質などのストレスから脳細胞を保護したりするような作用を持つ食物を食べることです。
卵、豆類(豆腐やみそなども含む)、青魚、納豆、牛乳、肉類、緑茶、紅茶、コーヒー、ワイン、きのこ、くだもの、緑黄色野菜、食物繊維を多く含む食べ物、オリーブ油、魚油、いちょう葉エキスなどがあげられます。
睡眠を充分とることもたいせつです。
脳は寝ている間に記憶を整理しますし、睡眠不足だと脳への酸素供給が少なくなります。
また、生活習慣病にならないことも重要です。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病を持っていると脳血管疾患につながりやすく、生活習慣病のあるアルツハイマー病患者は進行が速いともいわれています。生活習慣病は、脳のためにもよくないのです。
<「脳トレ」は、効果があるの?>
きちんとした食事で栄養をとったうえで行なうならば有効だと思います。
頭の体操をして脳に刺激を与えることは神経細胞の活性化や増加に役立つでしょう。
しかし、やりたくないのに無理して行なうのは、逆にストレスになるのでおすすめしません。
脳には心地よい刺激を与えることがたいせつなのです。
人間に対していちばん刺激になるのはやはり人間です。
好きな人、気の合う人とおしゃべりしたり、いっしょに出かけたり、趣味を楽しんだりすることが、脳の健康のためには非常にプラスになると思います。
脳の神経の修復に不可欠なビタミンB12
http://www.endokoro.com/libra/v_article006.html