おふくろの味が生んだ世界一の長寿

イメージ 1

おふくろの味が生んだ世界一の長寿

「おふくろの味」といったら、サトイモの煮転がしやキンピラ、肉ジャガ、ダイコンやコンニャクの煮付け、油揚げや高野豆腐の煮物、煮魚などを連想します。夕食の代表的なお惣菜であり、家庭料理です。同時にすばらしい長寿料理である点にも注目しましょう。

「おふくろの味」という言葉は比較的新しく、使われだしたのは1960年代の高度成長期以降。東京オリンピックが開催されたのが昭和39(1964)年。やがて大繁栄の時代となり、並行して生活習慣病が増加します。昭和46(1971)年に大阪にミスタードーナツが、そして東京の銀座にハンバーガーのマクドナルドがオープン。家庭でも欧米化が一段と進み、肉類や脂肪の摂取量が増える一方で、伝統的な米や雑穀類などの炭水化物、芋類、野菜、大豆などの消費量が減っていきます。

そのような時代の変化の中で、「おふくろの味」という言葉が生まれます。故郷に結びつく懐かしさがあると同時に、日本人のバランス感覚が「おふくろの味」を求めたのではないでしょうか。

中年になって脂っこい料理が苦手となり、昔からの母親の味を求める、叫び声のようなものです。「おふくろの味」は、風土に根ざした食文化であり、日本の台所が生んだ長寿食の傑作ばかりです。現代の長寿者たちは、ずーっと「おふくろの味」を食べ続けてきた方たちばかりであり、今も食べている方たちなのです。
「長寿食365日 より」


元気でイキイキと年を重ねるために!
http://www.endokoro.jp/