刷り込まれてしまった肉への誤解

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刷り込まれてしまった肉への誤解

 

かつての日本が短命国だったことはすでに説明しました。

その理由が、肉類のタンパク質不足だったことにも触れました。

 

ちなみに1960年以前の日本人は一日当たりわずか3.5グラムの肉しか食べていません。

一週間で24.5グラムですから、現代の消費量に比べるといかに少ないかがわかると思います。

 

そういう時代に育ったのが、いま70代を迎えている団塊の世代です。

たまにしか食卓に出てこない肉を「わーい」と歓声を上げて争うように食べた思い出が、この世代にはあるはずです。

子ども心にも肉はご馳走で、大好きな食べものだったのです。

 

その後、日本人の肉の消費量は増え続け、それに伴って平均寿命は飛躍的に延びていきました。

団塊世代が社会に出たころには、肉はもうとくべつな食べ物ではなく、とくべつなご馳走でもなくなっています。

結婚して家庭を持ち、子どもが生まれれば晩ご飯には当たり前のように肉料理が並んで「さあ、食べよう」と親子でパクついてきたのです。

 

ところがこの世代が中高年を迎えるころから、肉を悪者扱いする風潮が生まれます。

1980年代にかけて、欧米を中心に「肉は体に悪い」と言われ始めたからです。

 

じつはここにも誤解があって、肉が体に悪いのではなく、あくまで「摂りすぎ」は体に悪いというだけのことでした。

事実、その当時のアメリカ人は一日平均で280グラムもの肉を食べていましたから、あきらかに摂りすぎです。

 

同じ時期の日本人はどうかといえば、やっと20グラムです。

かつてと比べて消費量が増えたと言っても、その程度に過ぎなかったのです。

 

にもかかわらず、「体に悪い」というイメージだけが先行します。

団塊世代がちょうど中年と呼ばれる年齢に差しかかったころに、このイメージが刷り込まれてしまいます。

50歳を迎えるころには中年太りも気になり、コレステロールがやり玉に挙げられたり血圧や血糖値についてうるさく言われだすのもこの年代ですから、なんとなく「もう肉は控えたほうがいいのかな」と思うようになってしまいます。

 

でも、肉の摂取量を考えればわかることです。

欧米の国々が明らかに肉の摂りすぎだったというだけで、日本人はまだまだそんなレベルには届いていなかったのです。

「脳のため光を浴びよう肉を食べよう より」

 

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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。

これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。

 

血管はアミノ酸たんぱく質コレステロールなどの脂質によってつくられます。

アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。

たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。

動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。

 

各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。

多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。

たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。

よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。

 

ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。

8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

 

ビタミンB12について?

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