「あと何年残っているか」を計算間違いしていませんか
平均寿命からいまの自分の年齢を差し引いて、残った数字が余命というのは間違いですね。
落ち着いて考えればすぐわかります。
平均寿命はあくまで、ゼロ歳の赤ちゃんが何年生きるかという平均値を割り出した数字です。
不幸にも若くして亡くなった人も含めての平均ですから、70歳の人にそのまま当てはめることはできません。
もちろんご存じだと思いますが、いまの自分の年齢で、あと何年生きられるかというのは平均余命の数字で知ることができます。
その数字が、「あと何年残っているか」の大まかな答えになってきます。
ちなみに直近の統計で見ると、70歳の男性の平均余命は15年です。
75歳なら12年です。
女性はどちらもそれより数年長くなります。
では、70歳の男性が、「あと15年か」と達観するのもまだ早いです。
なぜなら85歳の男性の平均余命は6年だからです。
つまり、「残り何年か」というのは生きてみなければわからないということになります。
案外、元気なままで90歳を迎えるかもしれないし、あくまで平均ですから数年でポックリ死んでしまうこともあります。
「残り何年か」というのが無意味な計算だとすれば、一年一年を、一日一日を、元気に朗らかに過ごしたほうがいいというのは、たぶん誰に出だせる答えだと思います。
あれこれ思い悩んだところでわからないものはわからないのですから、悩むだけ損です。
それからこういう考え方もできます。
仮に70歳のあなたがいま元気だとしたら、その元気な自分の気分のままに生きていいはずです。
検診の数値が少しぐらい高めだったとしても、そこであれこれ気を回して縮こまって暮らすより、いままで通り、何でも食べて日の光を浴びて、溌剌とした脳を保ち続けたほうがいいはずです。
気分さえ元気なら、残りの平均余命を満喫できます。
15年も楽しい時間を過ごせる人なら、さらにおまけで5年、10年の人生がプレゼントされるはず、そういう人生観は少しも間違っていないと思います。
「脳のため光を浴びよう肉を食べよう より」
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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
レシチンはアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
また、ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
認知症の方に、ビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽くなると言われています。
高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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