体の老化も定年と同時に加速されていく
現役時代、最寄りの駅まで徒歩20分で通勤していた人がいます。
バスに乗ってもいいのですが、デスクワークが多かったので歩けば少しは運動になるだろうと考えたからです。
それに住宅地のバス停ですから朝はいつも行列ができています。
満員のバスに乗るくらいなら歩いたほうが気分がいいし、実際にそれくらいの距離なら駅まで歩く人も多かったのです。
最寄り駅から電車に乗って職場のある都心の駅で降り、そこから10分ほどまた歩きます。
これはもう、ビル街の歩道ですから大勢の人が黙々と歩いています。
職場について自分のデスクに座ってやっと一息、毎朝のお茶が美味しかったそうです。
この人が定年で会社を辞めると、妻は「少し歩けば」と声をかけたそうです。
「毎朝、家の中をウロウロするだけだと体がなまっちゃうよ。みんな歩いているんだからあなたも少し運動しなくちゃ」
言われてみればたしかにそうです。
最近は「どっこいしょ」の声がクセになってきたみたいです。
それで午前中の日課に近所の公園までウォーキングを取り入れたのですが、同じような年代からもっと上の年代まで、ずいぶん歩いている人がいるもんだなと気がつきました。
でももっと驚いたのは、会社を辞めてわずか一か月なのに、歩き出して30分もしないうちにたちまち息が上がってしまうことでした。
「勤めていたころは毎朝、駅まで急ぎ足で歩いていた。
しかも革靴だったしカバンも持っていた」
それがいまは、スニーカーにラフな服装、手には何も持っていないしのんびり歩いているつもりなのに30分で疲れてしまうのです。
「こんなに体がなまっているのか」
さすがに愕然としたそうです。
「自分は20年間、ずっと家から駅まで往復していた。会社にだって駅から急ぎ足で歩いていた。デスクワークでとくにスポーツなんかしたこともなかったけれど、体を使っていたのか」
定年を迎えるというのは、その日から体の老化が加速するということです。
このことに案外、気づいていない男性は多いと思います。
「脳のため光を浴びよう肉を食べよう より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンＢ12と葉酸、ビタミンＢ6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンＢ12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンＢ12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンＢ12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について？
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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