40歳を過ぎたころから「疲れやすい」「頑張りがきかない」と、心身の衰えを感じる人は多いでしょう。
老眼や筋肉の減少、腰痛や白髪、運動機能の低下など、ハッキリとわかるものもあれば、気力の衰えやネガティブな考え方など、判別のつきにくいものもたくさんあります。
ただ意外なことに、人間のメンタルが老化するスピードは、筋力が衰えるより早いのです。
前頭葉が萎縮することによって起こる変化の一つに、イライラが増し、怒りの気持ちが制御できなくなる状態があります。
やる気の衰えや関心の低下などは本人の問題なので、他の人に直接は影響を与えませんが、怒りの気持ちが強くなるのはちょっと困りもの。
考え方に柔軟性がなくなって頑固になるのも前頭葉の萎縮によるものでしょうが、それがイライラや激怒という形で発散されると、周囲は困惑してしまいます。
一時、「暴走老人」という言葉が流行しましたが、駅や店で怒りを爆発させる高齢者は困りものです。
けれど、きっとそれは氷山の一角に過ぎません。
その人の家庭では、毎日「お前何をやっているんだ!」「こんなこともわからないのか」「まったく気がきかないんだから、嫌になるわ」と、暴言が飛び交っているのかもしれません。
しかし、こうしたパワハラまがいの発言を受けて、周りが「お父さんは年を取ってから付き合いにくくなったな。まともに相手をするのも嫌になったよ」と見放したら、横暴な言動はエスカレートするばかりです。
周りに許容されない寂しさで一層頑固になる可能性もありますから、ちょっと踏み込んだぬくもりのある対応が必要です。
怒りを爆発させている本人も、別に人に嫌われようとか、誰かに不愉快な思いをさせてやろうと思って横暴な態度をとっているわけではありません。
本来、感情を制御して怒りや興奮を収める役割の前頭葉が老化で萎縮し、きちんと働いていないために起こっているのが、冷静さを欠いた行動であり、怒りの暴走なのです。
ですから、「罪を憎んで人を憎まず」というように、非難すべきは老化した前頭葉であって、本人ではありません。
しかも、老化を食い止めるための方法もあるのですから、諦めるのは早すぎます。
頭を老けさせないヒントを参考に、若々しい感情年齢を保ち続けてください。
「感情の老化を防ぐ本 より」
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最近、電車の中でキレる人を見かけます。
少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。
でも、最近は違ってきています。
しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。
受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。
この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。
これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。
セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。
これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。
平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。
セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。
そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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