「これもあり、それもあり」が心の健康を保つ

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「これもあり、それもあり」が心の健康を保つ

 

周りに、すぐに白黒をつけたがる人はいませんか。

たとえば、「Aさんは私の考え方に反論したから敵。Bさんは私の言い分を認めてくれたから味方」「海外旅行は危険だからダメ。旅行に行くなら絶対に国内」といった具合に、オール・オア・ナッシングの考え方の人です。

 

この手の人は、思い込みが強い分、思いがけない展開に直面すると落ち込みやすい傾向があります。

 

たとえば、いつも自分の考え方に賛成してくれる人が、ある日「それって違うんじゃないの? あなたの考え方はおかしいと思う」と苦言を呈したとします。

すると、びっくりすると同時に裏切られたような気持ちになって落ち込んでしまうのです。

 

また、絶対安全だと思っていた国内旅行でトラブルに巻き込まれると、大きなショックを受けて、「二度と旅行など行きたくない。家にいるのが一番いい」と、極端な反応を見せてしまうようなケースです。

 

実はこうした考え方や物事のとらえ方は「二分割思考」といって、うつになりやすい、不健康な思考パターンです。

 

物事には白と黒だけでなく、その中間のグレーもあります。

そのグレーも、限りなく白に近いグレーもあれば、黒に近いグレーもあります。

物事は考え方やとらえ方によって、受け止める気持ちに違いが出てくるのです。

先の例で考えてみましょう。

 

いつも自分の意見に賛成してくれたAさんが、自分の意見に苦言を呈したとしても、

「今日の私の考え方は、Aさんの考え方とは合わなかったんだな」

「私の意見の、どんなところが良くなかったんだろう」

「今日のAさんは、虫の居所が悪かったのかもしれない」

「まぁ、そんな日もあるよ」

という具合に、いろんな風に考えれば落ち込んだり、心が折れたりすることはありません。

 

また、絶対安全だと思っていた国内旅行でトラブルに巻き込まれたとしても、

「国内といっても安心ばかりしていられないんだ」

「もしかしたら、海外旅行も危機管理ができていれば大丈夫なのかもしれない」

「まぁ、どこにいても旅行にトラブルはつきものさ」

というふうに考えられれば、心がぐんと楽になります。

 

このように、多様な考え方を認められる度合いは、「認知的成熟度」と呼び、これが高いとうつの予防になるので、心の健康に良いのです。

逆に、白黒つけずにはいられない考え方や「絶対に、こうなんだ!」という決めつけは、「認知的成熟度が低い」状態です。

 

しばらく前のことですが、電車の中でこんな光景を見かけました。

 

目の前にお年寄りがたっているのに、座席に座ってスマホをいじっている若者に対し、近くにいた中年男性が、いきなり声を荒げて席を譲らせたのです。

 

中年男性は、「最近の若い奴らは、スマホばっかりでろくでもない。知らんぷりして座っているなんて、とんでもない」と思ったのかもしれません。

 

しかし、この中年男性が、「スマホに夢中で、前にお年寄りがいるのに気づかないのかもしれないな」「お年寄りがいるのを教えてあげたら、席を譲るかもしれないな」「この若者も、仕事で疲れて座っているのかもしれない」というように、多様な見方ができれば声を荒げることなどなかったでしょう。

 

結局この時、怒られて席を譲った若者も、みんなの視線を集めながら、座らざるを得なかったお年寄りも、勢いで大きな声を出してしまった男性も、誰ひとりとしていい気分にはならなかったのです。

 

人は年を重ねると、知らず知らずに頑固になっていきます。

だからこそ、決めつけが多くなっていないか、自問自答したり、頭に血が上りそうになった時はちょっと深呼吸して、「違うとらえ方はないだろうか」と考えるように心がけましょう。

 

そうすればきっと、感情の老化は緩やかになるでしょうし、うつのような心の不調になりにくくなるはずです。

「感情の老化を防ぐ本 より」

 

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電車の中でキレる人を見かけます。

少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。

でも、最近は違ってきています。

しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。

受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。

この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。

これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。

 

セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。

これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。

平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。

セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。

そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。

 

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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