悲しみたいだけ悲しめば、ふと笑える瞬間が来る

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悲しみたいだけ悲しめば、ふと笑える瞬間が来る

 

誰がなんと言おうと、

別れの悲しみを我慢する必要はありません。

死者を思う気持ちとともに生きると決め、

「悲しむ作法」を見つけることが大切なのです。

 

あるとき、若い娘さんを亡くした母親が訪ねてきました。

「頻繁にお墓参りし過ぎるので、まわりから止められたがどうすればいいか」という相談でした。

1日に何度行くのか尋ねると、多いときで4、5回とのこと。

専業主婦の彼女は、それで生活に支障を来しているわけでもなさそうです。

私は、こう言いました。

「それなら、好きなだけお墓参りすればいいじゃないですか。だって昼間にあなたが何度お参りしたとしても、誰も困らないでしょう?娘さんのことを簡単に忘れてしまったほうがかわいそうじゃないですか」

「でも、それじゃ成仏できないと言われて……」

誰が言ったのか聞くと、「親戚です」と言うので、「その親戚は、一度死んだことがあるの?」と聞いてみました。

「いえ、生きています」

「それなら、なぜその人は、墓参りし過ぎると成仏できないとわかったの?」

そう言うと、母親は少し考えて言いました。

「……今までどおりに、お墓参りしてもいいんでしょうか?」

「それで、誰か困る人でもいますか?」

母親はホッとしたような顔で、首を横に振りました。

 

突然の事故で娘さんを亡くした後、数年経った今も遺骨を枕元に置いて寝ていると話す母親もいました。

やはり、「それでは成仏できないから、早く墓に遺骨を納めろ」と周囲に言われて悩む母親に、こんな言葉をかけました。

「墓に納めた程度で成仏するんだったら、いつだって成仏できるから大丈夫。母親があっさり自分のことを忘れるほうが、娘さんは寂しいですよ。好きなだけ遺骨を抱いて寝ればいいんです」

どんなに悲しみを抑えようとしても、死者を思う痛切な気持ちは、疑いようもなくそこにあるのです。

見てみぬふりをしろと論すのは酷な話です。

悲しみから立ち直れないのであれば、無理して立ち直ることなどありません。

誰がなんと言おうと、悲しみたいだけ悲しめばいいのです。

 

不思議なもので、どんなに悲しくてもお腹は空きます。

別れの悲しみから立ち上がれない人に「食事はとれていますか?」と尋ねて、「はい」と答えが返ってきたら、安心します。

心は深い悲観の淵にあったとしても、生身の体には生きる意欲があるわけですから。

そうであれば、泣きたいだけ泣けば、必ずふと笑える瞬間がやってきます。

その瞬間が、いつになるかはわかりません。

でも、そのときは必ず来ます。

ただし、悲しみが完全に消え去ることはないと思っておいたほうがいいでしょう。

だから、悲しみとともに生きると決め、「悲しむ作法」を見つけることなのです。

「禅僧が教える心がラクになる生き方 より」

 

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新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。

しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

 

脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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