細胞を人為的に若返らせると

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細胞を人為的に若返らせると

 

私たちの身体は受精卵という一個の細胞から作られます。

その細胞が分裂・増殖して神経、筋肉、骨、内臓、皮膚といった様々な細胞になるのです。

木の幹Stemから枝が分かれ、その先に葉がつき花が咲くというイメージから、受精卵は幹細胞(Stem細胞)と呼ばれます。

京都大学山中伸弥教授が作り出したiPS細胞の特徴は、条件によって網膜の細胞や心臓の細胞というように、いろいろなタイプの細胞になりうる点です(多能性Pluripotent)。

iPS細胞という名前は細胞の性質が受精卵が分裂し始めた初期のころの多能性幹細胞(Pluripotent Stem細胞)に非常に近いことからつけられました。

iPS細胞の最初に書いてある小文字のiはinduced(誘導した)という単語の頭文字で、人為的にそのような状態にしたという意味です。

いくつかの遺伝子を人為的に活性化することにより、普通の細胞を初期の幹細胞に近い状態に戻したのがiPS細胞なのです。

山中教授はそのために必要な遺伝子群を明らかにしたのでノーベル賞を授与されました。

 

 私たちの細胞内でそれらの遺伝子群を活性化させれば、細胞を若返った状態にできる可能性があります。

ところがネズミを使ってそうした実験をおこなうと、分裂が活発になり過ぎて“がん”になってしまいます。

そこで、アメリカ・カリフォルニア州にあるソーク研究所の研究者たちは、この遺伝子を外部からの薬剤でコントロールできるようにして短い期間だけ活性化させる方法を編みだしました。

老化が異常に早く進む早老症と呼ばれる病気のネズミを使って実験したところ、がんは発症せずに臓器の機能が改善し、細胞老化の兆候である分子の出現も減ったそうです。

正常な歳をとったネズミを使って実験した場合は、筋肉と膵臓に傷を負わせた時の修復が、何もしなかったネズミと比べて早くなったと述べられています。

 

ただし、こうした実験はあらかじめ遺伝子に細工をして、外部からコントロールできるようにしておかなければならないので、人間でおこなうことはできません。

薬だけで細胞を若返らせることができたらよいのですが、それはなかなか難しそうです。

「老化と脳科学 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

 

ビタミンB群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

なかでも注目が、ビタミンB12です。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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