炭水化物と脂質のバランス

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炭水化物と脂質のバランス

 

エネルギー源としては炭水化物だけで良いと思われてしまうかもしれませんが、脂質には重要な栄養素が含まれているので、全カロリーの25~30%ぐらいは脂質で摂ることが推奨されています。

 

その一つが必須脂肪酸です。

ほとんどの脂質は脂肪酸グリセリンから作られているので、脂質を消化すれば脂肪酸が得られます。

この脂肪酸の中でリノール酸リノレン酸は、私たちの体内では合成できないがどうしても必要なもの(必須脂肪酸)なので、それらを摂取するために脂質を含んだ食品を食べなくてはいけません。

神経軸索の伸長に必要で、炎症反応を抑える効果があるエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸も、同じオメガ3系脂肪酸であるリノレン酸があれば、私たちの身体の中で合成できます。

ただ、その効果があまり良くないので、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸は青魚から摂ることが推奨されているのです。

 

もう一つはビタミンです。

ビタミンには水に溶けやすいもの(水溶性)と油に溶けやすいもの(脂溶性)があります。

ビタミンB群やビタミンCは水溶性で、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEは脂溶性です。

脂溶性ビタミンは油や脂肪に溶け込んでいるので、それらを摂取するために脂質を含んだ食品を摂らなくてはいけないのです。

 

 脂質にはもう一つ良い点があります。脂質は水に溶けにくいので腸内ですぐに消化されません。

そのため炭水化物に比べて腸内に長い時間とどまる、すなわち腹持ちが良いのです。

同じカロリーのダイエット食を摂っていても、長期にわたって調べたとき、脂質の割合が多いダイエット食を摂っていた人の方が痩せるという調査報告がありました。

カロリーが同じでなぜそのようなことが起こるのかと思い調べてみたら、脂質を適度に含むダイエット食は腹持ちが良く満足感があるのでダイエットが長続きし、そのため目標どおりの減量効果が得られたということでした。

その後のリバウンドも起こりにくいようです。

「老化と脳科学 より」

 

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血液脳関門とは

「薬物の血中から脳内への移行を制限する機能。

アミノ酸グルコースなどの神経活動のエネルギー源となる栄養素は脳内に選択的に輸送されるが、多くの物質は脳内に自由に入るわけではない。

……水溶性の高い物質あるいはタンパク質などの大きな分子はこの関門を通過し難いが、脳毛細血管に発現している多くのトランスポーターによって、栄養素(グルコースアミノ酸ヌクレオチドなど)は選択的に血液脳関門を通過する。

……内皮細胞内に入った毒物・薬物を血中へ戻すことにより脳内への侵入を妨げていることが知られている。」(日本薬学サイトより)

 

脳は脂肪成分が多く、その量は60%とも言われています。

脳の中身を考えても血液脳関門を水溶性の高い物質が通過しにくいということがわかるのではないでしょうか。

さらに、血液脳関門を通過できるということは、脳にとって栄養となる重要な意味を持つ物質と考えられるでしょう。

 

ビタミンB12は水溶性ですが、脂肪成分と馴染みやすい構造を持っています。

脳はタンパク質とともに脂肪成分を多く含む器官です。

そのためビタミンB12は血液脳関門を通過できるという特徴を持った貴重な栄養素なのです。

 

ビタミンB12は、体にとって重要なタンパク合成と核酸(DNA)合成を司る栄養素です。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

現在、ビタミンB12は神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。

末梢神経の不調はもちろん、中枢神経の機能低下にも有効であることが明らかになっています。

 

ビタミンB12について?

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