カラダのなかだけじゃない!洗剤や医薬品など体外でも活躍するタンパク質

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カラダのなかだけじゃない!洗剤や医薬品など体外でも活躍するタンパク質

 

体内でつくられ、人間が生きるうえで欠かせないタンパク質。

実は体のなかだけでなく、体の外でも活躍しています。

 

例えば、洗濯機に入れて使う衣類用洗剤。

酵素入り」「酵素パワー」などと表示されたものを見たことがある人は多いのではないでしょうか(酵素はタンパク質の1種)。

そういった洗剤には、タンパク質や脂質、炭水化物などを分解する酵素が添加されており、酵素の力で繊維の奥に入り込んだ皮脂やタンパク汚れを分解し、汚れを落としているのです

具体的には、タンパク質を分解するプロテアーゼ、脂質を分解するリパーゼ、炭水化物を分解するアミラーゼなどが添加されています。

1980年前後に安全性の高い酵素入りの粉末洗剤が開発されたおかげで、洗浄力が飛躍的に向上しました。

かつて、現在よりもはるかに大きかった粉末洗剤の箱がコンパクトになったのは、酵素のおかげといえるのです。

 

 また、医薬品として活用されるタンパク質もあります。

それが、免疫をになう抗体(免疫グロブリン)を利用した、抗体医薬品です

抗体は特定の異物や問題のある細胞をピンポイントで攻撃するため、高い治療効果が期待できます。

さらに、もともと体内で合成される物質なので、副作用が少ないのもメリットの1つでしょう。

とはいえ、いいことずくめではなく、製造には大規模な設備が必要になるため、現段階では製造のコストが大きな問題です。

将来的には有効な治療法がない、がんなどの難病への効果が期待されます。

 

さまざまな物質を生む全身の酵素

酵素とは

酵素自体は反応で変化しない

・1つの酵素が起こせるのは1つの反応

・化学反応を素早く正確に、効率良く起こす

 

<血液-トロビン>

反応物……フィブリン

血管が傷つき、出血をした際に、血液を凝固させて血を止める

 

<肺-炭酸脱水酵素>

反応物……二酸化炭素、炭酸 など

水や二酸化炭素などと反応し、スムーズに呼吸ができるようにしてくれる

 

<胃-ペプシン>

反応物……ブロオテース

胃でタンパク質を細かく分解する役割をになう

 

<肝臓-アルコール分解酵素>

反応物……アセトアルデヒド

アルコールを分解。

肝臓や胃、腸、腎臓などにも存在

「新しいタンパク質の教科書 より」

 

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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。

これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。

血管はアミノ酸たんぱく質コレステロールなどの脂質によってつくられます。

アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。

たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。

動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。

 

また、脳の機能にとって神経伝達物質がきわめて重要な存在です。

ドーパミン、GABA、セロトニンがよく知られていますが、アセチルコリンも重要な役割をもつ神経伝達物質のひとつです。

記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が「卵黄」です。

なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。

 

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