未来を変えるタンパク質解析「プロテオーム」とは

f:id:endokoro728:20170307153027j:plain

未来を変えるタンパク質解析「プロテオーム」とは

 

タンパク質に関して、現在研究が進んでいる領域が、「すべての(ome)タンパク質(protein)」という意味の造語である“プロテオーム”です。

 

プロテオームとは、ある条件下の、ある細胞において、タンパク質の総量や種類、機能、合成速度(タンパク質がつくられる速度)、制御方法(タンパク質の合成や機能が、どのようにコントロールされているか)、タンパク質同士の関連性(タンパク質がお互いにどのように影響を与えているか)など、タンパク質に関するありとあらゆる情報の解明を目指す研究です。

プロテオームを解析することをプロテオミクスと呼ばれています。

 

プロテオームが解明されれば、タンパク質を通して生命のシステムを総合的にとらえることができるようになります。

具体的なメリットとしては、健康な人と病気の人の体のプロテオームを比較することで、病気の早期発見や完璧な治療が可能になるといわれています

 

ただし、プロテオームは、2003年に完了したヒトゲノムの解析と比べて、非常に難しい研究です。

というのも、ゲノムを構成するのはたった4種類の物質であったのに対し、タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されるため、正確に測定することすら難しいのです。

また、タンパク質は、細胞がほんの少し変化しただけで、状態が大きく変わってしまうため、非常に繊細な解析が必要なのです。

 

★プロテオミクスが発達した未来

 

・未来1……1滴の血液から、病気を予測できる

たった1滴の血液から、将来的にかかる可能性の高い病気を予測できるようになります。

・未来2……飲む前に薬の効果がわかる

薬の効果があった人といない人、自分のプロテオームを比較すれば、その薬が効くかがわかるようになります。

 

まだまだ実用は難しいのですが、研究が進んでいるんです

 

日本のノーベル賞にタンパク質の研究が多いのはなぜ?

 

 2000年以降、日本のノーベル賞の化学賞や生理学・医学賞の分野ではタンパク質に関する研究での受賞が続いています。

 

 ノーベル化学賞は、2002年、田中耕一さんが、「生体高分子の固定および構造解析のための手法の開発」という研究で受賞。

この研究により、タンパク質の質量を計測する技術が確立され、プロテオミクスの進歩に大きな役割を果たしました。

また、2008年には、下村修さんが、「緑色蛍光タンパク質の発見と開発」で同賞を受賞。

緑色に光る「緑色蛍光タンパク質」は、周りにほとんど影響をあたえることなく、体内のほかのタンパク質になどにくっつけることができます。

緑色蛍光タンパク質」をくっつけた光るタンパク質を観察すれば、体内でのタンパク質の動きを把握できるのです。

これは、現在、体内のタンパク質を解析するための必要不可欠な手法になっています。

 

 生理学・医学賞の分野では、2016年に大隈良典さんが、細胞内のタンパク質を分解してエネルギーなどとして利用する「オートファジーの仕組みの解析」で、ノーベル賞を受賞しました。

さらに本庶佑さんが、「がん細胞が人間の免疫機能をストップさせるために使うタンパク質」を発見。

これにより、これまでの「手術療法」「放射線療法」「薬物療法」とは異なる、「免疫療法」が普及する可能性が高まっています。

 

 タンパク質は生物の体を形づくり、生命を維持させているパーツですから、生物や人体に関係する物質や現象の研究を進めると、タンパク質にいきつくのは必然なのかもしれません。

「新しいタンパク質の教科書 より」

 

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+

 

新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。

十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。

脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。

また、ビタミンB12は、葉酸をはじめとするビタミンB群、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒に摂ることが望ましいとされています。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html

https://www.endokoro.com/

※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!

https://www.facebook.com/endokorob12