寿命を決めるのは食事か遺伝か

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寿命を決めるのは食事か遺伝か

 

×「理想の和食」で誰でも長生きできる

〇「理想の和食」長生きできるとは限らない

 

体質とは何でしょうか。

体質は遺伝によって決まる部分と、生活習慣や環境の影響を受けて変化する部分が固く組み合わさってできています。

人の集団としての人種においても、遺伝と生活環境に共通する部分が多ければ、よく似た傾向があらわれます。

 

島国で暮らす日本人は他の人種の人と交流したり、結婚したりする機会が多くありませんでした。

同じ遺伝子を受け継ぎながら、日本の気候風土のなかで生きてきたことで、日本人の体はこの土地に適応し、「日本人の体質」と呼べるものが作られました。

欧米人はもちろん、アジアの他の地域の人とも異なる独自の体質です。

 

そのなかで、おそらく日本人の長寿の鍵となっているのが、動脈硬化になりにくいことです。

動脈硬化とは、簡単にいうと、血管の内側の壁に脂肪がべったりくっついて血管が狭くなり、血液が流れにくくなることです。

進行すると脳梗塞心筋梗塞を招きますが、日本は昔も今も心筋梗塞が世界でもっとも少ない国のひとつです。

動脈硬化は、キーワードの一つとしてちょっとおぼえておいてください。

 

日本人に動脈硬化が起きにくいのは、遺伝と、魚を食べる習慣のおかげと考えられています。

では、魚を食べさえすれば海外の人も動脈硬化を予防できて、長寿になれるかというと、そういうわけではないでしょう。

 

獲れる魚の種類も、魚が育つ環境も国によって違いますし、体質には、食生活の他に、遺伝、生活習慣、気候風土などが大きな影響をおよぼします。

寿命を実際に延ばすには、医療水準や医療制度も問題なります。

 

日本人の長寿はこれらの要因が重なって達成されたものです。

「理想の和食」がよいにしても、それだけで平均寿命を延ばせるわけではありません。

 

×寿命は遺伝の影響が大きい

〇特殊な例を除くと、遺伝の影響は少ない

 

「長寿の人は親や兄弟姉妹も長生きしていることが多い」という話は昔からあり、寿命が長くなるような何らかの遺伝子が存在するのではないかといわれてきました。

イギリスで18万人以上を対象に行われた調査からは、両親のどちらかが10年長生きするごとに、子どもの死亡率が平均で約16パーセント低くなるというデータが得られています。

親が長寿だと子どもも長生きする傾向があることが確かめられたわけです。

他の調査結果から、遺伝が寿命に与える影響を約25パーセントと推定した研究もあります。

 

イタリアに住むある一族は、遺伝子に突然変異が起きたことで寿命が延びていることがわかりました。

動脈硬化の発症にかかわる遺伝子にたまたま変異が起きて、これが生存に有利に働いているようです。

ただし、これはごくまれな例です。

 

そもそも、「長寿の家系」といっても遺伝とは限りません。

家族は血がつながっているだけでなく、生活習慣も似てくるからです。

毎日同じ食べ物を食べ、親がタバコを吸うのを見て、子どもも何となく喫煙する。

こういう環境にあれば、親と子の寿命が似てもおかしくないでしょう。

 

2018年には、遺伝そのものが寿命に与える影響がこれまで考えられていたより少ないことを示す新しい論文が発表されています。

「「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

ビタミンB群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

なかでも注目が、ビタミンB12です。

古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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