塩分摂取量と寿命の相関関係

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塩分摂取量と寿命の相関関係

 

これまでに行われた多くの調査をもとに、以前から指摘されていたのが、「長寿者が多い地域の人は、大豆、魚などから蛋白質を十分摂取し、緑黄色野菜をしっかり食べる傾向がある」ことです。

緑黄色野菜は、ほうれん草、春菊、にんじん、プロッコリー、かぼちゃ、トマト、ピーマン、アスパラガスなど、色の濃い野菜のグループで、ビタミン、ミネラルを比較的多く含むのが特徴です。

 

日本は島国とはいえ、昭和の終戦後まで、魚の摂取量は地域ごとにばらつきがありました。

海辺の人は昔からたくさん食べていましたが、冷蔵技術、輸送技術が発達していなかったために、海から離れた地域にはなかなか届かなかったのです。

緑黄色野菜も同様で、寒冷地では冬場は野菜を育てることもできません。

雪に閉ざされて新鮮な食材が手に入りにくく、魚も野菜も、干したり、塩漬けにしたりして保存し、少しずつ食べました。

調味料の種類が限られていたこともあり、こういう地域は塩分の摂取量が多くなりがちでした。

 

平均寿命の伸び縮みが目立つのが東北地方です。

厚生労働省は5年ごとに都道府県別の平均寿命を公表していますが、青森は男性が9回連続、女性も4回連続で最下位です。

2017年に出た統計によると、男性は低いほうから青森、秋田、岩手、女性は青森、栃木、茨城、秋田、福島、岩手で、東北地方に共通の問題があることを思わせます。

 

厚生労働省のデータを見る限り、こんにちでは東北地方の野菜の摂取量は決して少なくありませんが、漬け物を含む数字なので、新鮮な野菜をどれだけ食べているかはわかりません。

 

では塩分摂取量はどうでしょう。

20歳以上の男性一人あたりの塩分摂取量を都道府県別に4段階で示した日本地図によると、青森をはじめとする東北と、甲信越、北陸の各県は色が濃くなっています。

他の統計で見ると、一人あたりのインスタントラーメンの消費量も全国一で、これに東北と日本海側の県が続いています。

青森の消費量は飛び抜けて多く、もっとも少ない沖縄のちょうど2倍食べています。

 

塩分を摂り過ぎないようにと味噌汁をひかえる人がいますが、味噌汁一杯に含まれる塩分が1.3~1.5グラムであるのに対し、一般的な醤油ラーメンの塩分は8.1グラムにのぼります。

それに加えてラーメンには脂肪も多く入っていますから、食べ過ぎれば血圧が上がるだけでなく、動脈硬化も進むでしょう。

雪国の厳しい暮らしを背景にした味の好みを変えるのは簡単ではないようです。

 

塩分の摂り過ぎは胃がんの発生を促すことも知られています。

実際に、胃がんによる死亡率は、高い順に秋田、鳥取、青森、山形、新潟で、塩分の摂取量が多い地域と大部分が重なります。

 

ところがです。

 

じつは長野も塩分摂取量が多く、男性は全国3位、女性は東北各県をおさえて1位です。

それなのに胃がんによる死亡率は低いほうから3番目で、平均寿命は全国トップクラスなのです。

これをどう考えたらよいのでしょうか?

「「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

ビタミンB群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

なかでも注目が、ビタミンB12です。

古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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