「好奇心」が寿命を延ばす!?
イギリスの研究チームによる遺伝子調査で明らかになったのが、「勉強」と「新しい経験」が長寿と関連することです。
具体的には、「学校を卒業したあとで、一年学習するごとに寿命が約1年延び、進んで新しい経験をする人はさらに寿命が期待できる」と記載されています。
しかもこの2つは、その背景に遺伝があるというのですね。
アメリカの人種別に平均寿命を算出した調査では、平均寿命には教育歴も影響をおよぼします。
しかし、教育歴は大部分が家庭環境や教育環境などの要素で決まり、遺伝の影響はほとんどありません。
ところが、これとは別に、学校を卒業してから自分で意欲を持って勉強して、ある程度の成績をおさめようと思うと遺伝の影響が大きくなり、60パーセントほどを占めるというデータがあります。
一卵性と二卵性の双生児を対象に実施されたイギリスの調査では、勉強意欲、真面目さ、自分が育った家庭環境や教育環境をどう受け止めるかに遺伝がかかわっていることが明らかになっています。
未知のものに対する好奇心の強さについても、好奇心や意欲、冒険心とかかわるドーパミンという物質の働きと関連する遺伝子が知られています。
一説によると、アメリカ人にはドーパミンの働きが強くなるタイプの遺伝子を持つ人が半数以上いるのに対し、日本人は20パーセントしかおらず、日本人が冒険を避け、地道に努力する傾向があるのはこのためだという主張があります。
さて、成人のなかでも高齢層の勉強というと、脳を刺激するためのトレーニングを思い浮かべる人がいるかもしれません。
パズル、計算、クイズ、ゲームソフトなどさまざまな製品が開発されていて、かなりのブームになっています。
しかし、これらのトレーニング法の効果については否定的な専門家が少なくありません。
イギリスでは1万人以上が参加して、思考力、記憶力、認知機能をきたえるとうたうコンピューターゲームの効果を調べる実験が行われました。
けれども、トレーニングを6週間続けても脳の機能に変化はなく、トレーニングの回数を変えても結果は同じでした。
この研究を実施した研究者らは、単純作業を繰り返す脳のトレーニングに取り組むよりも、本を読む、絵を描く、人に会うなどの創造的な生活を送るほうが有効だろうと述べています。
これらは、いずれも「勉強」と「新しい経験」が求められる行為であり、だからこそ長生きにつながる可能性があるのです。
「「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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