肥満で老化が加速する!?
少し前に、百寿者は内臓脂肪が少ないと考えられると説明しました。
日本人を含むアジア人はお腹に内臓脂肪がつきやすい体質を持っていますが、内臓脂肪は慢性炎症を起こします。
それも、お腹の中だけでなく、内臓脂肪が作る悪い物質が全身に流れていって、そこでも慢性炎症を引き起こし、がんや生活習慣病を招くようです。
最近になって、悪い物質には免疫細胞を老化させる作用もあることが明らかになりました。
肥満と老化は深く結びついているのです。
これに対して、欧米人につきやすい皮下脂肪は、内臓脂肪とくらべると悪い物質を少ししか作らず、慢性炎症をあまり起こさないことがわかっています。
ちょっとうらやましいですね。
日本人を含むアジア人にとって、やはり内臓脂肪は天敵なのです。
ネズミの実験からは有望な結果が得られています。
ネズミに肉などの動物性の脂肪を過剰に食べさせると、ネズミは次第に食欲をおさえられなくなって必要以上に食べるようになります。
一種の依存症になるのです。
調べてみると、脳の中心にあって満腹、空腹を判断する部位に慢性炎症が起きて、脳の神経細胞が正しく活動できなくなっていることがわかりました。
ところが、こんな状態になったネズミたちに玄米を食べさせたり、定期的に運動させたりすると、脳の慢性炎症すみやかに改善しました。
玄米には、良い物質であるアディポネクチンを増やす作用がありますし、運動すれば内臓脂肪が燃えて、悪い物質が減少します。
こういうことが慢性炎症をおさえる可能性があるということです。
近年、魚に含まれるEPAとDHAにも慢性炎症をおさえ、組織を守る働きがあることが明らかになっています。
今後の研究に期待しましょう。
「「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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