「見えない脂肪」が筋力を奪う!?

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「見えない脂肪」が筋力を奪う!?

 

筋肉はあまり使わずにいると、20代をピークとして30歳を過ぎるころから減っていき、太ももの筋肉は一年で1パーセントずつ小さくなるというデータがあります。

わずかずつ低下するので気づきにくく、「あれ?」と思っても、「歳のせいだからしかたないな」と考え直し、あきらめてしまう人が大半です。

でも、よほどの力仕事は別として、ちょっとしたものを運ぶのにも若い人に頼んだり、少しの距離も車を使ったりしていると筋力はどんどん落ちていきます。

 

加齢による筋力の低下と筋肉量の減少を合わせて、専門用語で「サルコペニア」と呼んでいます。

サルコは筋肉、ペニアは失われるという意味で、最近はテレビなどの解説でも「サルコペニア」を耳にすることがありますが、ここではわかりやすさを優先させて「筋力低下」と書いています。

 

ついでに説明しておくと、ロコモティブシンドローム、略して「ロコモ」という用語もありますね。

ロコモは具体的には筋力とバランス能力が低下した状態のことなので、フレイルの一部と考えられます。

 

食欲が低下すると栄養を十分摂取できなくなって筋力の低下がさらに進みますが、やせていなければ大丈夫とはなりません。

筋力が落ちた高齢者は運動量が少なくなりがちで、危険な内臓脂肪がつきやすく、健康寿命にとって大きな打撃となります。

筋肉が減って脂肪に置き換わると外からは太ったように見えないため、本人も周囲の人も気づかないうちに筋力が大きくそこなわれることもあります。

 

また、内臓脂肪は骨の弱さとも関連しています。

内臓脂肪の多い女性と皮下脂肪が多い女性を比べたところ、年齢が同じでも、内臓脂肪が多い人は骨の強さが半分しかなかったそうです。

 

人間の骨の量は30代でピークとなり、年齢を重ねるにつれて減少します。

それでも、男性が80代まで骨粗鬆症になる危険が低いのに対し、女性はもともと骨の量が少ないうえに、50歳前後の閉経を境に骨が急に弱くなります。

骨からカルシウムが逃げ出すのを防いでくれる女性ホルモンが閉経によって減少するからです。

60代になると早くも3人に1人が、80代では3人に2人が骨粗鬆症になり、そこに筋力低下が重なると、ちょっとした転倒で骨折し、寝たきりにつながります。

 

※研究社新英和中辞典にはフレイルの日本語訳として「もろい、薄弱な」とか「(体が)弱い、か弱い」と記載されています。

このことから、高齢者にフレイルが発生した、といえば、加齢により体が弱って、さまざまな症状が起きた状態をさします。

国立長寿医療研究センターの「老化に関する長期縦断疫学研究」は、筋力低下、疲労感、歩行速度の低下、体重減少、活動量の低下の5つの項目にいくつあてはまるかを基準にしてフレイルの実態調査を行っています。

「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」

 

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今から60余年前、アメリカの月刊誌『リーダーズダイジェスト』は、“赤いビタミン(ビタミンB12)が悪性貧血の患者を救う特効薬だ”と報じてセンセーショナルな話題を提供しました。

以来、“ビタミンB12”は、世界的に研究者の注目を集め、それに関連した研究にはいくつものノーベル賞が与えられてきました。

そして今では、ビタミンB12は、悪性貧血のみならず神経や免疫系にも効果があることが明らかになり、高齢者のうつや認知症の予防等に利用されています。

 

食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。

胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。

このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。

現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。

これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

また、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。

胃の病気、ストレスなどでも不足します。

血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。

とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。

 

近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。

長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。

ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

 

ビタミンB12について?

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