急がば回れ、筋力を強化するにはこう食べる!

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急がば回れ、筋力を強化するにはこう食べる!

美肌効果で知られるビタミンCには骨の合成を促す働きもあり、動物実験からは、ビタミンCがわずかに不足しても骨密度が低下し始めることが明らかになっています。

ビタミンCは水に溶けるので、大量に摂取しても、吸収できなかった分は2~3時間もすると尿と一緒に出て行きます。
そのため、摂り過ぎによる健康被害が起きにくいといわれていますが、油断はできません。
たいていはお腹をこわす程度ですむものの、喫煙する男性はビタミンCの過剰摂取で動脈硬化が4倍速く進むなどの報告もあります。
そのため厚生労働省は、ビタミンCを一日1000ミリグラム以上摂取するのはすすめられないとしています。

ビタミンEの不足は、神経、筋肉の障害を招きます。
運動すると筋肉の細胞が破壊され、細胞が再び作られるときに筋力が高まるとされています。
このときビタミンEが必要なので、ビタミンEが不足すれば筋力が弱ってしまうのです。
最近になって、ビタミンEをサプリメントで過剰に摂取すると骨粗鬆症の発症率が上がるという報告がありましたが、くわしいことは不明です。

このように、研究が進むにつれて、フレイルの発生にさまざまな栄養素が関与していることが明らかになってきています。
今後も発見が続くでしょう。
それにしても、なぜこんなに複雑なのでしょうか?
それは、食品に含まれる栄養素は、それぞれがばらばらに働くわけではなく、たがいに影響しながら効果を強めたり、吸収を高めたりしているからです。
そのため、筋肉や骨の健康にも無数の栄養素がかかわることになります。

「この症状には、この栄養素を摂取すればよい」という1対1の考え方は理解しやすく、すんなり頭に入りますが、話はそう単純ではありません。
車ならガソリンさえ入れれば走るでしょうが、人間は機械ではないため、肉さえ食べれば筋肉が強くなり、牛乳さえ飲めば骨が強くなるかというと、そうは問屋がおろさないのです。
未知の有効成分を含めてしっかり体に入れるには、かたよることなく食べるのが一番で、おそらくこれが、もっとも安全で確実にフレイルを予防する方法です。

安全に関していうと、いずれのビタミンも、食品から摂る限りは、かりに大量に摂取しても健康被害が起きにくいという指摘があります。
ここにも栄養素の相互作用が関係しているのかもしれません。
食品から摂取すると他の栄養素が一緒に入りますね。
このとき、ひとつの栄養素が暴走しないように他の栄養素がブレーキ役を果たす可能性があります。

※以前はフレイルではなく、「老衰」「衰弱」などの言葉が使われていました。
しかし、これらの言葉からは、すっかりおとろえて後戻りできない印象を受けます。
歩道に落ちた枯葉のイメージです。
しかし、実際のフレイルは、今は少し弱っていても、枝の上で光を浴びて朝露にぬれる成熟した状態です。
適切な運動やリハビリテーション、食事療法、薬物療法で回復する力が十分残っていることから、無用な誤解を生まないように「フレイル」とカタカナで表記することになりました。

研究社新英和中辞典にはフレイルの日本語訳として「もろい、薄弱な」とか「(体が)弱い、か弱い」と記載されています。
このことから、高齢者にフレイルが発生した、といえば、加齢により体が弱って、さまざまな症状が起きた状態をさします。
国立長寿医療研究センターの「老化に関する長期縦断疫学研究」は、筋力低下、疲労感、歩行速度の低下、体重減少、活動量の低下の5つの項目にいくつあてはまるかを基準にしてフレイルの実態調査を行っています。
「「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」

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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。

それぞれの栄養素のよい点を最大限に引き出すためには、多種類の栄養素をバランスよく摂取することが非常に重要です。
そのためには、食品を組み合わせて食べることが一番の早道。
ひとつの食品には多くの栄養素が含まれるので、組み合わせる食品の数を増やせば増やすほど、一度に多種類の栄養素をとることができます。
食事のバランスは効率のよい栄養素の摂取に直結しているのです。

ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12は主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。

ビタミンB12について?
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