年齢を忘れて過ごすと体が若返る?

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年齢を忘れて過ごすと体が若返る?

 

心の老化と体の老化が固く結びついていることを示した研究があります。

アメリカの心理学者エレン・ランガー博士が1979年に実施したもので、「時計の針を巻き戻す実験」と呼ばれています。

具体的にいうと、博士が巻き戻したのは「心の時計」でした。

 

70代の人々を2つのグループに分けて、それより20年前にあたる1959年のアメリカを忠実に再現した建物のなかで、それぞれ一週間過ごしてもらいました。

部屋の装飾や日用品は20年前の製品で、テレビ、ラジオからは20年前のニュースが流れます。

このうち一方のグループは、自分は1959年に生きていると考えて行動し、会話することが求められました。

1959年を改めて体験したことになります。

もう一方のグループも同じ建物に滞在しましたが、こちらは実験が行われた1979年に生きる参加者らが過去の思い出にひたるプログラムになっていました。

 

滞在が終わらないうちから、どちらのグループの参加者にも変化があらわれて、食事の準備、後片付けなどを熱心に手伝うようになりました。

自分のことは自分でやろうとする姿勢が出てきたのです。

それだけではありません。

滞在終了後の検査では、滞在前とくらべて、いずれのグループも聴力と記憶力が上がり、握力が明らかに強くなって、健康的な形で体重が増えていました。

そして、20年前をあらためて体験したグループの63パーセント、過去の思い出にひたったグループの44パーセントで知能テストの結果が向上しました。

 

とくに体験グループは視力まで回復し、関節がやわらかくなり、来たときはステッキを使っていたのに、帰りはステッキがいらなくなった人もいたそうです。

実験の前後で撮った写真を、この実験について何も知らない協力者に見せたところ、体験グループの全員が若返っているとの回答が得られました。

 

20年前の自分に戻ったと思い込むことで、体と心の若さがよみがえったのでしょうか。

信じられないような結果ですが、ランガー博士は、「私たちの限界を決めているのは体ではなく、ものの考え方だ。自分の健康について、頭のなかで限界を決めてしまわないことが大切だ」と述べています。

 

この実験には不十分な点もあります。

目に見えない心の状態をどこまで正確に確認できたかわかりませんし、参加者は全部で16人でした。

科学的な研究としては少な過ぎます。

そして、もっと大きいのが、その後、同じような実験が行われていないことです。

医学研究の世界では、何度実験を繰り返しても同じ結果が出ることが重要です。

1回だけでは、勘違いとか偶然だった可能性を否定できないからです。

 

博士によると、この実験は昔の小道具を集めて「20年前の世界」を作り上げるのに巨額な費用がかかるために、繰り返し行うのが難しいとのことでした。

現代ならコンピューター技術を活用するなどして、違う形で実施できるかもしれません。

「「日本人の体質」研究でわかった長寿の習慣 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

ビタミンB群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

なかでも注目が、ビタミンB12です。

古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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