1日に1回と2回では、歯磨きの効果は段違い

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1日に1回と2回では、歯磨きの効果は段違い

 

腸が最大の免疫器官であることは先に述べたとおりですが、私たちの身体を守っている免疫器官にはほかにもさまざまなものがあります。

 

意外に思われるかもしれませんが、皮膚や鼻毛、眉毛、まつげなども、外敵をブロックする立派な免疫システムの一部です

また、呼吸器や消化管などの粘膜も、やはり免疫システムの一部といえます。

ほこりや花粉を吸いこんだときにくしゃみが出るのも免疫システムの一環なのです。

 

特に、そのなかでも特殊なシステムを持っているのが「口腔」、つまり「口の中」です

 

口の中というのは腸につながる消化管の入り口であり、ウイルスや細菌など抗原の侵入口でもあります。

そのため、口腔は独立した「粘膜免疫システム」を持っています。

たとえば口腔粘膜の保護や殺菌作用のあるバリケードの役割を果たす唾液の分泌なども、口腔の独自の粘膜免疫システムによって生じている現象です。

 

また、口腔は健康のバロメーターとしても、とても優秀な働きを担っています

たとえば、免疫力が落ちたときにすぐ現れる口内炎や、味がよくわからなくなる「味覚障害」は身体の危険を知らせる「ネガティブサイン」のひとつです。

風邪を引くと口がまずい――とよくいいますが、それは味覚障害を起こした舌があなたに体調不良を訴えているということなのです

 

ちなみに、私たちが普段食べたものの味を感じることができるのは、舌を中心に口内に「味蕾」という細胞の集合体が存在しているからです。

 

この味蕾細胞は10日に1回生まれ変わる、非常に新陳代謝が活発な細胞ですが、その形成には亜鉛が欠かせません。

亜鉛が不足すると味蕾が減少し、味覚障害が起こってしまいます。

 

亜鉛が細胞の形成や修復に欠かせないということは、亜鉛がなければ免疫細胞もつくれないということなので、亜鉛不足は免疫力低下を招きます。

つまり、味覚障害が起きたときには、亜鉛が不足しているということであり、それは免疫力もピンチに陥っているということを意味するのです

 

ただし、亜鉛不足でなくとも、口腔の粘膜免疫システムが低下することがあります。

 

それは、口の中が不潔な状態になったときです

そうなると免疫システムの能力が十分に発揮できなくなってしまいます。

 

先日、お世話になった、口腔がんの専門家である大学教授と会ったときに、とても興味深い話をうかがいました。

 

その方によると、1日に2回以上歯磨きする人は1日1回の人と比べて口腔がんになるリスクが三割も低いのだそうです

 

歯磨きなどで口腔ケアをして、常に口の中を清潔にしておく必要があるのです。

 

歯はもちろんのこと、口の中の大きな面積を占める舌や上あごのケアも重要です。

特にデリケートな味蕾細胞がある舌のケアは、口臭防止の意味でも大切です。

 

虫歯の予防という意味でも、口腔免疫システムの機能を低下させないという意味でも、食後の歯磨きは丁寧にしてほしいと思います。

特に就寝中は細菌の増殖を抑え、歯を守る作用がある唾液の分泌量か少なくなっていますから、夜寝る前の歯磨きは絶対に欠かしてはいけません。

 

歯周病菌が血液中に見つかり、敗血症や心不全の原因になっている、という報告もあります。

 

身体の弱体化は歯磨きの有無によっても生ずるのです。

 

当たり前のことだと思うかもしれませんが、実際に多くの人が日頃の「歯磨き不足」で、免疫システムの機能を低下させてしまっています

 

たかが歯磨き、されど歯磨きです

 

日々の口腔ケアをしっかりすれば、口の中がさわやかになるだけではなく、がんのリスクも下げられます。

さらに亜鉛不足にならないようにしていれば、免疫細胞も元気になる――まさに、いいこと尽くしですので、ぜひ毎日の習慣に取り入れてほしいと思います。

「免疫力をあなどるな! より」

 

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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。

多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。

たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。

よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。

 

それぞれの栄養素のよい点を最大限に引き出すためには、多種類の栄養素をバランスよく摂取することが非常に重要です。

そのためには、食品を組み合わせて食べることが一番の早道。

ひとつの食品には多くの栄養素が含まれるので、組み合わせる食品の数を増やせば増やすほど、一度に多種類の栄養素をとることができます。

食事のバランスは効率のよい栄養素の摂取に直結しているのです。

 

ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。

8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

 

ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。

細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。

細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。

ビタミンB12は主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。

加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。

 

ビタミンB12について?

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