運動はやればやるほど効果がない
非常に飽きっぽく、何をやっても長続きしない人のことを「三日坊主」といいます。
江戸時代の離婚制度は夫側からの絶縁状、いわゆる三行半しか認められておらず、妻側が離婚を望む場合には、駆け込み寺に入るしかありませんでした。
また、男性も何か事情を抱えたり、食い詰めたりしたときに逃げ込むのに、寺は格好の場所だったのです。
しかし、そのような人々は仏門に入りたくて寺を目指したわけではないので厳しい修行についていけず、逃げ出す人が多かったそうです。
そういう人を「三日も寺にいられない坊主=三日坊主」と呼ぶようになったのが、この言葉の由来だといいます。
ダイエットや禁煙など、続けたいのに続けられなくて悩んでいる人はたくさんいると思います。
特に健康のために運動をしようと思っても、どうしても三日坊主になってしまうという話もよく耳にします。
でも、免疫力を高めるという視点で考えれば、「運動」は三日坊主でも全くかまわないと思います。
むしろ、三日坊主はよいとさえ思っています。
ジョギングや水泳、ウォーキング、あるいは筋トレなど、健康のためにはじめたとしても、三日ほどで続けるのがつらくなってきたということは、その運動がその人に向かないということにほかなりません。
自分がつらいと感じているのに無理を押して頑張って続けるというのは、その人にとって大きなストレスになってしまうので、意味がありません。
ストレスはボス細胞を傷つける活性酸素の原因になるので、つらいと感じるくらいなら三日で止めてしまったほうがボス細胞のためにはいいのです。
たしかに、適度な運動は自然免疫を活性化する効果があります。
しかし、それがストレスになるのであればまったくの逆効果なのです。
こんな実験があります。
かごに入ったネズミがクルクルと回し車のなかで走っています。
ネズミが自分で好きなように走っている場合には、1日でだいたい8キロメートルほど走ります。
ところが、ネズミに自主的に走らせるのではなく、こちらが回し車を動かして、そのなかで強制的に走らせると、ネズミは1日2キロしか走れません。
しかも、そのネズミはストレスから高血圧になってしまうそうです。
つまり「強制的に走らされる=無理して走る」という状態は、大きなストレスを受けるということを示した実験です。
肉体的な疲れは同じでも、ストレスを感じながらだと運動を続けるのが苦しくなってしまう。
一方で、楽しみながら走るとネズミにとっても、人間にとっても、ストレス発散にもなるというのがおもしろいところです。
じつは楽しみながら運動をすると、「βエンドルフィン」というホルモンが出てきます。
このホルモンにはボス細胞をはじめとした免疫細胞を活性化する、強い働きがあることが分かっています。
つまり、無理な運動は免疫機能を低下させ、楽しみながらする運動は免疫機能を高めてくれるのです。
プロのスポーツ選手や長年運動を続けてきたアスリートであれば、自分に負荷をかける部分さえも楽しむことができるようになっていますが、私たち一般の人間はプロのスポーツ選手ではありません。
ですから、運動するときには「楽しむ」ということに重点をおいたほうがメリットは多いといえます。
苦しんでやる運動はなかなか長続きせず、免疫力を下げてしまいます。
だから、ストレスを取り除くことができないような運動であれば、三日坊主になってしまったほうがよほどいいのです。
「免疫力をあなどるな! より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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