ユーモアのセンスがないとは?
アメリカのある作家はこういっている。
「人には耐えられない侮辱が二つある。苦労知らずという断言と、ユーモアのセンスがないという断言だ」
なぜ、この二つには耐えられないか。
「キミは苦労知らずだ」という断言は、いいかえれば「キミは話にならない子どもだ」「キミは私と対等に話せる相手ではない」という意味だろう。
もしもあなたが、あることで悩んでいたとする。
しかし、それを五歳の子どもに聞いてもらおうと思うだろうか。
これと同じで、あまりにも苦労知らずの人とは、経験の幅が違いすぎて対等に話せないことがある。
状況もわかってもらえないし、気持ちもわかってもらえない。
あまりにもおそまつで陳腐なことをいう。
そのおそまつさを自覚してもらうためには、相手に経験を積んでもらうしかないわけで、今、ここでそのおそまつさを説明しても理解してもらえない。
そこで「苦労知らず」という断言が飛び出す。
話は終わり、ということである。
だからこそ、これはいわれたほうにとっては侮辱である。
ユーモアのセンスのほうも同じような事情がある。
ユーモアが通じないというのは説明してなんとかなるものではない。
「今いったジョークはこれこれこういうことなんだ。おかしいだろう?」「アッハッハッ」とはならないだろう。
「ユーモアのセンスがない」というのは、「キミは私が愉快に話せる相手ではない」という断言なのである。
そばにいてほしいのは、自分と同程度に苦労を経験し、気持ちが共感できる人で、またユーモアのセンスがあって、楽しく会話できる人である。
そうであるなら、苦労をすることも悪くないと思える。
わざわざ苦労をしたい人はいないが、「苦労知らず」は決してうらやましいことではない。
ながい目で見れば苦労を知っていることはいいことである。
「ほがらかに品よく生きる より」
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新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
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