]劣等感のない人間などこの世にいない
人間関係をややこしくし、ストレスの原因のひとつになっているもの、それは劣等感であろう。
劣等感を定義しておくと「他人に比べて自分が劣っていると感じる不安」だ。
なぜ、劣等感は人間関係を悪くするか。
たとえば、なにか失敗を他人に指摘されたとする。
自信のある人は「あっ、しまった」と素直に受けとめ対処するだろう。
しかし、劣等感の強い人は、たったそれだけのことでも自分の人格を否定されたような気がしてしまう。
そのため、陰で相手の悪口を言って自分の劣等感を晴らそうとする。
また、自分が苦手としていることをうまくできる人を見ると劣等感が刺激される。
その人の欠点を見つけて批判したくなる。
自分が相手より劣っていると思うと不安なので、相手のほうをおとしめようとするのだ。
しかし、精神科医として申しあげれば、劣等感のない人間などこの世にいない。
むしろ、それを克服しようとプラスの方向に向かうことによって、人はすばらしい仕事をなしとげたりするのである。
だから、自分の劣等感をどうとらえるかが大切である。
両腕のない人が足の指を使ったり、筆を口にくわえてすばらしい絵を描く、という例もある。
また、ベートーベンが難聴だったことは有名である。
耳がよく聞こえなかったのに、あれほどまでにすばらしい曲を次々に創作したのだ。
「ここが他人より劣っている」と思ったとき、あえてその劣っていることに挑戦する。
そして、「劣っている」という不安が消えるまで努力をする。
これを精神医学では「克服補償」といっている。
劣等感を克服しようと努力するうちに、眠れる能力が掘りおこされ発揮される。
あなたが、若くて、負けず嫌いの性格で、それゆえ強い劣等感をいだいてしまうならば、むしろすばらしい仕事をなしとげる可能性を秘めているといえる。
あなたの劣等感はそのための原動力になる、と私は思う。
それはもしかしたら、あなたという未完の大器に与えられた神様からの試練かもしれないのだ。
「ほがらかに品よく生きる より」
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新しい生活パターンへの対応、とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
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