疲れやすいのは、「脳」に原因がある
人間、だれしも、心身を酷使すれば、疲労が蓄積して、パフォーマンスが落ちてきます。
疲労を回復するには、しっかりと休息を取ればよい。
そのことを、私たちは体験的によく知っています。
しかし、十分に休養したはずなのに、朝の寝覚めが悪く、体が重く、やる気も湧いてこない――。
そればかりか、頭痛や腹痛、動悸、めまい、吐き気、イライラなどの不定愁訴が起こる場合もあります。
そんなとき、私たちは体の異常を疑って、病院でチェックしてもらいます。
採血など、さまざまな検査や診察を受けて原因を探りますが、明確な異常が認められない。
そしでしばらく様子を見ましょう」ということになります。
あるいは、このように、体に明確な異常がないのに、朝すっきりと起きられない、体調がすぐれない、やる気が湧いてこないといった場合、「慢性疲労症候群」という診断が下されることもあります。
通常の医学検査では、「慢性疲労症候群」の原因は、なかなか判明しません。
それは、なぜか。
「脳」に問題があるからです。
たとえば、朝の目覚めをコントロールしているのは「脳」です。
「脳幹」という進化的にもっとも古い脳に、人の覚醒をコントロールする神経が二つ存在します。
1.ノルアドレナリン神経
2.セロトニン神経
この二つの神経は、朝の目覚めとともに活動を開始して、大脳をすっきりとした覚醒状態にシフトさせ、ネガティブな気分を解消させ、体を活動モードに切り替えます。
自律神経を「休息の副交感神経」から「活動の交感神経」に切り替え、体温も血圧も上げ、代謝を活発な状態にします。
逆に、この二つの神経が、「脳疲労」によって起床時にちゃんと働かなくなると、朝から疲れを感じます。
意欲が湧かず、気分も落ち込み、体も活発に動きません。
しかし、そのように機能不全に陥った覚醒中枢は、生活術や養生法によって、自力で回復させることができるのです。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+
最近、電車の中でキレる人を見かけます。
少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。
でも、最近は違ってきています。
しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。
受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。
この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。
これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。
セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。
これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。
平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。
セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。
そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!