「快眠脳」プログラム5.朝食は必ず取り、しっかり噛む
「歩行のリズム運動」と「呼吸のリズム運動」がしっかり実行できたら、最後は「咀嚼のリズム運動」です。
実践するのは、簡単で、「朝食を必ず取り、しっかり噛む」こと。
それが脳内のセロトニン分泌をうながします。
また、通学や通勤途中にガムを噛むのも、じつはおすすめ。
二粒、三粒ほど少し多めのガムをしっかり噛むのがポイントで、柔らかくなったらいつまでも噛んでいないで、新しいガムに替えるといいでしょう。
メジャーリークの選手で、ガムを噛みながらプレーをしている人がよくいますよね。
あれはセロトニン神経の活性化を期待したもので、メンタルトレーナーが積極的にすすめています。
ガム自体に何か特別な物質がふくまれているわけではありません。
「咀嚼のリズム運動」をすることに意義があるのです。
朝食の栄養に気を配ることも大切です。
セロトニンは、食材にふくまれる「トリプトファン」から合成されます。
トリプトファンは必須アミノ酸で、食材として体外から摂取する必要のある栄養素です。
トリプトファンをふくむ主要な食材としては、大豆製品と乳製品があります。
日本食は大豆製品が豊富で、豆腐、納豆、味噌、醤油など、誰もが日常的に摂取しています。
また、乳製品は洋食の主要食材で、牛乳、バター、チーズ、ヨーグルトなどです。
和食でも洋食でも、偏食さえしなければ、トリプトファンが不足することはありません。
また、セロトニン合成には、トリプトファンに加え、炭水化物とビタミンB6も必要です。
トリプトファン、炭水化物、ビミンB6――これら三種類の栄養素をバランスよく、たくさん含む食べ物として、バナナがあります。
ただ、「じゃあ、バナナをたくさん食べよう」と、5本も10本も食べればいいのかというと、そうではありません。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。
また、トリプトファンのサプリなども市販されていますが、これも過剰摂取すると必ず副作用が出ますから注意が必要です。
無理のない範囲で摂取しましょう。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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