サウナのすごい効果
脳科学におけるサウナの効果として、「プロラクチン」というストレス解消ホルモンが分泌されるのです。
サウナというと北欧が有名ですが、長い年月の間にサウナ浴の様式が確立されました。
90~100度のサウナ室に約15分間入って大量の発汗をうながし、そのあと、すぐに冷水を浴びて体温を下げます。
それを数回繰り返します。
急激に深部体温を上げるのも、急激に冷やすのも、ともに体へのストレス負荷になり、交感神経が最大限に活性化されます。
しかし、この短時間のストレス負荷では、通常のストレスホルモン「コルチゾール」は分泌されず、逆に、ストレス解消の特別な物質であるプロラクチンが分泌されるのです。
つまり、サウナは一種のショック療法で、全身の細胞の新陳代謝を一時的に激しく振り動かして、たまった老廃物を一気に洗い流し、同時にプロラクチンを分泌させて、癒しの副交感神経にシフトさせるのです。
それが、爽快感を体験させるのです。
そんなサウナをしたあと、ビールの一杯でも飲めば、私は、その日どんなに嫌なこと、ストレスがかかることがあっても、リラックスしてスムーズに睡眠に入れます。
サウナ浴は、私にとって欠かすことのできない睡眠導入術です。
近年、脳内麻薬物質として「エンドルフィン」が明らかになりました。
生体に苦痛が継続して負荷されると、脳から鎮痛物質であるエンドルフィンが分泌されて、鎮痛作用をもたらしてくれる、大変にありがたい「自前の鎮痛剤」です。
サウナ浴ではエンドルフィンの分泌も示されています。
すなわち、サウナ浴による苦痛→エンドルフィンの分泌→プロラクチンの分泌、という一連の反応が起こり、ストレス解消の爽快感をもたらしてくれるものと推察されます。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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