「山ガール」になって登山もおしゃれも楽しむ
登山というと、昭和生まれには、「山を極める」といった、ちょっと高尚な気分が漂います。
ところが、最近の若い女性は「山ガール」と称して、近隣の低い山を、おしゃれなコスチュームで決めてピクニック気分で登る……そういう楽しみ方をするのです。
高い山を極めるというスタイルではないのです。
何年か前に、そういった山ガールの企画が番組で取り上げられ、解説者として協力することになりました。
山登りは、ウォーキングと同じ「歩行リズム運動」を無理なく行なうことなので、セロトニン神経の活性化につながります。
その効果をテレビ映像でいかにわかりやすく見せるか。
「登山の途中、一時間ごとに登山者の顔写真と正面から撮ったものを映し出してみてください」とアドバイスしました。
なぜなら、登山をすると、セロトニン神経の活性化によって、顔の抗重力筋の緊張が高まり、すっきりとした小顔になるはずだと考えたからです。
結果は予想どおり、登山を続けると顔に締まりが出て、どんどん小顔になっていきました。
司会の女性アナウンサーが「ほんとだ! 小顔になっている!」と驚いた声を上げるのをスタジオで聞いて、安堵したのを覚えています。
ビデオで連続撮影すると変化がわかりませんが、断続的に写真で比較すると、はっきりとその変化が視覚化されたのです。
毎日、座禅や読経などを行なっているお坊さんたちは、顔に締まりがあって、背筋がシャンと伸びています。
それはセロトニン神経の活性化により顔や脊柱の抗重力筋が鍛えられているからです。
逆に、ストレスや慢性疲労などで、「セロトニン欠乏脳」に陥ると、顔つきがドロンとして、姿勢も丸まってしまいます。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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