病気になる前に知っておきたい免疫システムの基礎知識①

 

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病気になる前に知っておきたい免疫システムの基礎知識①

 

  • ウイルスはどうやって感染する?

 

わたしたちの「健康」に寄与する免疫システムが、ふだんウイルスからどのように身体を守っているのか、「免疫応答」と呼ばれるその仕組みを紹介しましょう。

 

 

新型コロナウイルス空気感染ではなく、飛沫感染接触感染によってほかの人に感染します

これはインフルエンザなど、多くの風邪ウイルスに共通する感染経路です。

感染者が咳をして、ほかの人がウイルスを含む飛沫を吸い込んだり、飛沫のかかった食事を食べたりすることで、ウイルスが喉などの気道の粘膜や、腸などの粘膜に到達します。

しかし、この段階ではまだ「感染」とはいえません。

 

組織に入り込んだウイルスの目的は、私たちの細胞への侵入と増殖です。

 

ウイルスは自己増殖できないため、わたしたちの細胞に入り込み、細胞を増殖装置につくり変えて、爆発的にほかの細胞へと感染を広げていきます。

そして、感染者の飛沫から次の生物に移り、また増殖を繰り返します。

 

ウイルスは粘膜のバリアを超えて細胞組織のなかに入り込み、細胞と細胞のあいだのリンパ液を移動し、細胞に侵入します。

これがウイルスの感染です。

 

  • 先手攻撃の「自然免疫」、決定打の「獲得免疫」

 

このウイルス感染に対する防衛を担うのが、さまざまな免疫細胞たちです。

免疫細胞は血流に乗って体内を巡り、ウイルスなどの異物がいないかパトロールを行っています

免疫細胞のひとつであるリンパ球はさらに、リンパ節を通じて血管からリンパ管に移動し、リンパ管内のパトロールも行っています。

 

このように免疫細胞は、全身をくまなく見回っています。

さしてパトロール中にウイルスを発見すると、ふたつのグループごとに、2段構えの防衛戦略を展開します。

 

 

最初にウイルスに戦いを挑むのが、「自然免疫」というグループ(好中球・マクロファージ・NK細胞)。

自然免疫は、異物(身体の細胞ではないモノ)を攻撃対象とし、過去に感染したことのないウイルスにも果敢に戦いを挑みます。

また、免疫細胞はそれぞれ「サイトカイン」という物質を放出し、ほかの免疫細胞を活性化したり、仲間に危険を知らせて呼び寄せたりします。

 

さらに、自然免疫の戦いのなかで獲得したウイルスの情報を分析し、効果的な攻撃を行うのが「獲得免疫」というグループ(樹状細胞・T細胞・B細胞)です。

T細胞は、役割によってヘルパー、キラー、レギュラトリーに細分化されます。

 

 

マクロファージや樹状細胞が、ウイルスの情報を「ヘルパーT細胞」という免疫応答の司令官に渡すことで、獲得免疫による攻撃がはじまります。

 

 

ヘルパーT細胞は、B細胞を活性化させるサイトカインを放出。

B細胞にこのウイルスを特異的に迎撃する抗体をつくり、攻撃するよう指示します。

 

抗体とは、いわばミサイル攻撃のようなものと考えてください。

血中やリンパ液中に無数の抗体が漂い、ターゲットのウイルスを見つけると抗体が張りつき、マクロファージなどの貪食細胞(異物を飲み込んで破壊する細胞)が食べやすいようにします。

 

こうすることで、体内で増えてしまったウイルスを減らすことが抗体の役目です。

 

 

さらにヘルパーT細胞は、「キラーT細胞」という、いわば「特殊急襲部隊」のような免疫細胞を活性化するサイトカインを放出します。

 

キラーT細胞はウイルスに感染した細胞を丸ごと攻撃し、それ以上のウイルスの増殖を防ぎます。

自然免疫でもNK細胞が同じ働きをしていますが、手当たり次第のNK細胞に比べ、キラーT細胞はウイルスの情報をもとにターゲットをしぼって動くため、より効果的にウイルス感染の収束を図ることができます

 

 

B細胞もキラー細胞も、ともに一部の細胞は「メモリーB細胞」「メモリーT細胞」となり、名前のとおりウイルスの情報を記憶した細胞としてずっと体内に残ります。

次に同じウイルスに感染した場合、すぐにB細胞が抗体を産生し、キラーT細胞が感染細胞の処理を行い、早期に感染を食い止めることができます。

「免疫力が10割 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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