全身に炎症を起こす「サイトカインストーム」

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全身に炎症を起こす「サイトカインストーム」

 

新型コロナウイルス感染症はサイトカインストーム症候群である」という学説は、ニュースをご覧になっている方はすでにご存じだと思います。

 

 

「サイトカインストーム」という現象が体内で起こることで、新型コロナウイルス感染症は重症化に至ることを、2020年5月に量子科学技術研究開発機構理事長で前大阪大学総長の平野俊夫先生があきらかにされました。

 

国内における新型コロナウイルス感染症では、感染しても約80%の患者が無症状か軽症で済むものの、高齢者や基礎疾患のある患者を中心に約15%は重症肺炎になり、約5%は致死的なARDS(急性呼吸促拍症候群)という呼吸不全に至ります。

 

新型コロナウイルス感染症において、「重症化」というのは、この5%を指します。

ARDSに陥り、ICU(集中治療室)での治療が必要となった状態です。

 

こうした症状の悪化の原因はウイルスの病原性だけではないことがわかっています。

ウイルス単体の毒性でいえば、インフルエンザウイルスのほうがよほど怖いのです。

 

では、なぜ世界で100万人以上もの方が命を落としているのか?

 

その答えが、「サイトカインストーム」です。

本来、わたしたちの身体を守るはずの免疫細胞が火の嵐のように暴走し、全身に炎症を引き起こす免疫の過剰反応が、この感染症の重症化の原因なのです。

 

  • 「サイトカインストーム」はなぜ起こる?

 

「サイトカイン」は、免疫の仕組みのなかでも出てきた言葉です。

免疫細胞同士が互いに協力したり、ウイルスとの戦いを有利に進めたりするために使う、免疫細胞が出す物質のことを指します。

 

・特定の免疫細胞を活性化させる

・免疫細胞を呼び寄せる

・感染した細胞周辺に炎症を起こし、血流量を高めて免疫細胞が集まりやすくする

・体温を高め、ウイルスの活性を下げる

 

サイトカインはこうした機能を担っており、例えば司令官役のヘルパーT細胞が、B細胞に抗体をつくるよう指示したり、キラーT細胞に出動の要請をかけたりするのにも使います。

 

 

しかし、サイトカインにはガソリンのように危険な側面もあります。

サイトカインの産生量が度を越せば、炎症は拡大して内臓や血管の機能不全を引き起こします。

 

その「やり過ぎ」の状態がサイトカインストームです。

 

 

ウイルスに感染した細胞がSOS物質を放出し、免疫細胞を呼び寄せ活性化したり、マクロファージからサイトカインを放出させたりします。

そのサイトカインに刺激された免疫細胞や組織細胞がさらにサイトカインを放出します。

 

このようにして、新型コロナウイルスの感染が引き金となり、免疫細胞や組織細胞によるサイトカインの産生が続いたのち、その共鳴を一気に増幅させる「IL-6アンプ」というスイッチが押されます。

 

そして、細胞間のサイトカイン放出の呼応が一気に増加し、サイトカインによる炎症はまたたく間に広がり、心配が機能不全を起こすほどの肺炎となるのです。

 

 

サイトカインストーム自体は、インフルエンザなどほかの重症化リスクのあるウイルスでも起こり得ることですが、新型コロナウイルスはとくに起こりやすいことが脅威となっています。

「免疫力が10割 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

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