脳の老化の仕組みを、4段階に分けて理解しておく

 

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脳の老化の仕組みを、4段階に分けて理解しておく

 

健康を維持するには、阻害する因子を取り除き、病気を未然に防ぐことが手っ取り早い方法です。

脳についても同じ。

脳に悪い影響をおよぼす因子を突き止め、ひとつずつ減らしていくことが、老化を防ぐ要諦なのです。

 

脳の老化は、次の4段階に分けて仕組みを知り、それぞれに予防方法を考えます。

 

段階1.身体全体の老化

段階2.脳の血管の老化

段階3.脳の神経細胞の老化

段階4.メンタルの老化

 

脳の老化予防を心掛けることは、とても大切です。

 

SCDやMCIからアルツハイマー病に移行する前であれば、元の状態に回復させることが可能だからです

アルツハイマー病の病変がある人でも、進行を遅らせることができます

まだ変化の自覚がない人なら、文字通り脳の健康寿命を延ばすのに役立ちます

 

では順番に説明しましょう。

 

段階1.身体全体の老化――生活習慣病を予防する

 

「心身」と言うとき、先に来る文字は「心」です。

まず心が元気でなければ、身体も元気に動かないことを意味しているのでしょう。

 

ストレスを抱えると胃に潰瘍ができるなど、心の不調は身体に現れるものです。

「健全なる身体に、健全なる精神」という言葉もあります。

身体が健康でなければ、精神の健康を保てないのもまた事実です。

 

どんなに脳が元気に働いても、身体が倒れてしまえば元も子もありません。

心肺機能が衰えたり人工透析が必要になったりして自由に歩き回れなくなれば、他人とのコミュニケーションや見聞を広げる行動に制限がかかってしまいます。

社会性を失うにつれ、脳の働きは衰えていきます。

 

したがって脳の寿命を延ばすには、身体の寿命が先に尽きないことが大前提です

身体全体の老化予防なしに、脳の老化予防はありえません

 

身体の健康の阻害因子は、脳にもダメージを及ぼします。

具体的には、生活習慣病を予防すること

すでにかかっていれば、適切に治療することが第一です

生活習慣病は、認知症にも直結するからです。

 

生活習慣病で多いのは、糖尿病、高血圧、脂質異常症です。

 

脂質異常症は、以前は高脂血症と呼ばれていました。

中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロールが基準より高い、または善玉(HDL)コレステロールが基準より低い状態のことです。

 

 

糖尿病、高血圧、脂質異常症をどうやって改善させるかについては、後日詳しく見ていきます。

 

※脳が健康な状態から認知症へ至る間に、医学的には2つの段階があります。

 

まず「主観的認知機能低下(SCD=Subjective Cognitive Decline)」。

検査をしても認知機能の低下は見られないものの、次のような変化が生じたことを自覚している状態をいいます。

 

なぜかイライラする

眠れなくなる

外出がおっくになる

趣味に楽しみを感じなくなる

ど忘れが増える

同じことを何度も聞くようになる

頭痛・胃痛

 

その先が、認知機能の低下が確認できる「軽度認知障害(MCI=Mild Cognitive Impairment)」。

物忘れが主な症状ですが、日常生活に大きな支障はなく、認知症とまでは診断されない状態をいいます。

ただし、年間にMCIの人の10~15%がアルツハイマー病へ移行するとされるので、認知症の前段階と捉えることもできます。

 

日本には、認知症の人が460万人、MCIの人が400万人いるといわれます。

SCDとMCIを認知症に進ませないためにどうすればいいかは、大きな課題です。

「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法 より」

 

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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?

それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。

LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。

ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。

それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。

 

この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。

ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。

ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。

心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。

この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。

そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。

 

それはビタミンBです。

ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。

ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。

体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。.

 

ビタミンB12について?

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