「意・情・知」の大切さ

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「意・情・知」の大切さ

 

「知情意」という言葉があります。

人間の精神活動の基本で、普通は「知性・感情・意志」を指します。

ドイツの哲学者カントの唱えた「知情意」は、情と意が右と左で知が上にある、三角形の概念です。

 

 

わたしは「知性・感情・意志」ではなく、「知能・感情・意欲」と捉えています。

知能とは、人間が道具を使ったりコミュニケーションを取ったり、社会生活を送っていく上での認知機能のことです。

 

土台は意=意欲

 

この中で土台となるのは、意欲です。

一番下に意、その上に情、一番上に知が乗っかっているタテ並びの「意・情・知」です。

 

まず意欲を持たなければ、感情は動かず、知能を駆使するような活動に至らないからです

脳の健康は、意欲がどのくらい強いかに左右されると考えています

 

身体のコンディションと血管の健康が、そこへ影響をおよぼします。

身体が不調のときは、何をするにもやる気が湧きません。

身体の調子がよければ、前向きにも貪欲にもなれます。

 

人間の活動にとって最も重要な意欲を、脳の中で司る部分は前頭葉です。

ところが血管性の障害が起こったとき、真っ先に機能が衰えるのは前頭葉なのです。

するとたちまち、意欲が失われてしまう。

繰り返し述べている血管の大切さに、やはり話は戻るわけです。

 

 

意欲が活発になると、脳の中の神経細胞は活性化します。

ニワトリが先か卵が先かのような話ですが、神経細胞がたくさん働いている人は意欲が旺盛で、意欲があれば代償機能やネットワークも維持されるのです。

 

意欲には、自分から進んで取り組むことによって出てくる場合と、周囲から期待されることによって出てくる場合があります。

 

仕事そのものが生きがいだと感じる人は、自分の目標を達成することに意欲が湧くでしょう。

仕事は客観的な成果を要求されますから、たとえ気が進まなくてもやらざるを得ない面があります。

でもその時にも、課せられた責任を果たすとか顧客のために尽くすという点で、やりがいを感じる人もいるでしょう。

 

 

定年間近になった会社員が窓際に追いやられたり、再雇用で給料が下がったために意欲を失ってしまうのは、脳にとってもったいない話です。

 

若い社員に伝えるべき経験や、ベテランにしかできない仕事もあるはずです。

好きなことや新たなやりがいをセッティングしてあげられれば、脳の神経細胞が活性化され、ネットワークも活発になります。

そこでもうひと働きできれば、会社にとってもプラスになるはずです。

居場所を与えられることや他人から得られる評価は、受け身の意欲だとしても脳を刺激するのです。

 

定年退職した途端、生気をなくしてしまう人がいます。

主婦の方から「子どもが小さいときは頑張っておかずをいっぱい作ったけど、独立してしまってダンナだけになったら、もう作る気がしない」というお話を聞くこともあります。

 

こういう方々は、意欲をもてる対象を新たに探す必要があります。

たとえば、働くのはお金を稼ぐためと割り切っている人は、やりがいのある趣味を見つけなければなりません。

 

 

意欲は、生物として本能的に備えている睡眠欲や食欲、性欲と結びついています。

人によっては低かったり、病的に高い場合もありますが、多くの人間は知性や道徳観によってその度合いをコントロールしています。

 

フロイト精神分析学では、自分を抑えるスーパーエゴ(超自我)という心の領域があって、意欲や欲望や本能と、道徳心や社会性のバランスをとっていると考えます。

 

 

脳科学から見ると、睡眠欲や食欲も含めた本能的な欲求は大脳辺縁系が司っていて、左右の大脳半球に挟まれている間脳が中継しています。

その欲求をコントロールしているのは、人間にとって司令塔に当たる前頭葉です。

本能を理性で制御しているわけですから、フロイトの説は脳科学的に見ても正しい部分があるといえます。

「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法 より」

 

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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?

それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。

LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。

ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。

それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。

 

この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。

ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。

ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。

心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。

この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。

そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。

 

それはビタミンBです。

ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。

ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。

体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

 

ビタミンB12について?

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