トランプ、囲碁、将棋、マージャンなどの対人ゲームは、脳の老化防止に効く!
■ゲームで前頭葉を大いに使う
1.計算ドリル、パズル、いわゆる脳トレの有効性は疑問
書店へ行くと中高年向けの脳トレ本コーナーができていて、計算ドリル、漢字や四字熟語やクロスワードパズルなどが、たくさん並んでいます。
インターネット上にも、さまざまな脳トレゲームのアプリが溢れています。
しかし、これらの有効性に否定的です。
注意力・集中力を高めたり、「これをやっていれば認知症は大丈夫」と心を落ち着かせる効果はあるでしょうが、同じ作業を単純に繰り返すだけでは脳の限られた部分しか使わず、十分な刺激にならないからです。
加えて、あまり楽しいとも思えません。
ミステリー小説を読んで犯人は誰か推理するのもいいですが、楽しみが自分一人で完結してしまいます。
それよりは他人とコミュニケーションを取り、喜怒哀楽を共有し、心のふれあいを通じて、これからの楽しみを話し合うことが脳を活性化します。
2.お勧めはトランプ、囲碁、将棋、マージャンなどの対人ゲーム
お勧めするのは、ゲームです。
と言っても、パソコンやスマホのゲームではありません。
これもまた、脳の一部しか使わず、活性化にはあまり役立たないことがわかっているからです。
脳を鍛えるゲームとして適している条件は、現実世界の中で人と一緒に行うことでコミュニケーションツールになること、繰り返しではないこと。
そして、楽しめることです。
すなわち、トランプ、囲碁、将棋、チェス、マージャン、ウノなどの対人ゲームです。
マージャンと聞けば、若い頃には酒、タバコ、徹夜がつきものの不健康な遊びで、賭け事というマイナスイメージもありますが、純粋に楽しめば非常に頭を使う優れたゲームです。
いまでは老人向けに、健康マージャンが推奨されています。
これらのゲームが脳にいいのは、相手の手を予測し、それに合わせてどう出るか考え、自分の手を決めるからです。
いつも変化があり、決められた答えもありません。
推察し思考して判断を下す作業の連続は、大いに前頭葉を使います。
頭を使い、感情が豊かになり、勝ちたいという意欲も増す。
相手とコミュニケーションを取りながら、人間にとって一番大切な社会性を高めることができるので、脳トレにうってつけです。
「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法 より」
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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞は再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
レシチンはアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が「卵黄」です。
なお、レシチンをアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。
アルツハイマー型認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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