Q.血流が悪くなるのは、血液の「量」が減ったから?

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Q.血流が悪くなるのは、血液の「量」が減ったから?

 

A.体重の13分の1より少なくなることはない

 

「血流が悪いのは、そもそも作られる血液が少ないから」という内容のネット記事などを、ときどき見かけます。

 

しかし、血液の量はその人の体重によって決まっています。

 

血液の量が極端に減って血流が悪くなる、ということはないのです。

女性に多い「貧血」も、血液中のヘモグロビンが少ない状態であり、血液そのものが少ないわけではありません。

 

ただ、血液のおよそ50%は水分でできています。

そのため、脱水状態になって、体内の水分が少なくなると、血液の粘度が上がります。

 

血液の粘度とは、血液の流れやすさを示すものです。

血液中の赤血球の量、狭い血管内での赤血球の変形のしやすさや、赤血球同士のくっつきやすさなどによって決まります。

赤血球の量が増えたり、糖尿病によって赤血球が変形しにくくなったりして、血液の粘度が上がると、血液がドロドロになります。

 

また、年齢が上がると、のどの渇きを感じにくくなり、脱水状態になりやすくなるため、高齢の方は特に意識して水分をとりましょう。

 

特に、運動したり、暑かったりして大量に汗をかいた場合は、水分にプラスして塩分を補給してください。

 

ただ、市販のスポーツドリンクは、塩分が少なく糖分が多いものがほとんどなので、あまりおすすめしません。

 

日本スポーツ協会では、熱中症を予防するための水分補給について、0.1~0.2%の食塩(100ミリリットル中にナトリウムが40~80ミリグラム)と糖質を含む飲料を推奨しています。

砂糖は6%前後、つまり100ccあたり角砂糖2個分です。

 

しかし、スポーツドリンクが推奨されるのは、激しいスポーツを1時間以上行なう場合です。

糖質をとるのは、スポーツ中の疲労の予防という観点が大きいようですが、アメリカでは、スポーツドリンクは、肥満や糖尿病のリスクとされています。

 

血液の粘度と血管の病気との関係についてもさまざまな研究結果があります。

 

たとえば、2002年にアメリカで発表された研究では、1日に5杯以上(1杯約240ミリリットル)の水を飲む人は、2杯以上の人に比べ、心筋梗塞などの冠動脈疾患について、有意にリスクを減らしたという結果が出たそうです。

 

そう多くはないですが、経験上、夏場に心筋梗塞を起こした若い男性を診ると、冠動脈が大量の血栓で埋め尽くされていることがあります。

冬にはないので、脱水が関係しているのではないかと思います。

 

脳梗塞についても、いくつかの研究で脱水が関連している可能性が指摘されています。

 

アメリカの研究でも、「心房細動」になったことがある患者を調べた結果、脱水症状がある人は、脳梗塞になるリスクが高いことがわかりました。

 

日本人は塩分摂取量が多いようなので、普段の水分を補給するときには、ただの水がよいと思います。

体格にもよりますが、1日1.5~2リットルは飲んでください

 

お茶はカフェインを含んでいるので利尿作用がありますし、ビールやアルコール飲料は逆に脱水になってしまいます。

ビールは1リットル飲むと、1.1リットルの水分が排出されるそうです。

 

アルコール飲料を飲むときは、水をいつもより多めに飲むことを忘れないようにしましょう。

「『血流』をよくする 最高の習慣 より」

 

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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。

ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。

 

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 

ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。

また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。

その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。

この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。

ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

アルツハイマー認知症の方々の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

 

ビタミンB12について?

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