「卵を1日1個は食べる」OR「卵を控える」

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「卵を1日1個は食べる」OR「卵を控える」

 

卵はそのままでも、「焼く」「炒める」「茹でる」など、さまざまな食の楽しみ方があります。

また、和洋中など料理のバリエーションを問わず、メインでもおつまみでも幅広く活躍してくれます。

 

さらに、必須アミノ酸をすべて含む優秀なタンパク質と、ビタミンを除くすべてのビタミンが含まれている完全食品なのです。

 

 

ただ、卵は数年前まで「コレステロールが高い人は取らないように」といわれていました。

卵黄にはコレステロールが250ミリグラムと、多く含まれているからです。

コレステロールは体重1キロあたり、1日12~13ミリグラム(体重50キログラムの人で600~650ミリグラム)が体内で作られています。

 

ところが、2015年に厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準」においては、コレステロールの摂取基準値がなくなりました。

すると、食事に含まれるコレステロールと、血液中のコレステロール値は関係ないということになり、「卵は1日2個までOK」という話も出てきたのです。

 

そもそも、食事でとったコレステロールは、すべてが吸収されるわけではないのです。

実際は摂取したうちの40~60%しか吸収されません。

これは、体内で合成される量の3分の1~7分の1に過ぎません。

さらに、多く吸収された場合は体内で合成される量が少なくなるようです。

 

日本や海外の複数の研究でも、卵の摂取量によって心血管疾患などの病気を発症するリスクは上がらないとされました。

 

しかし、卵を2個以上食べる女性では、がんによる死亡率が上がる傾向があったり、コレステロールの摂取量が1000キロカロリーの食事のうち325ミリグラム以上になると、冠動脈疾患による死亡が増えたりするという結果もあるようです。

 

 

実は、2013年に、アメリカ心臓協会が発表した「心血管疾患リスク低減のための生活習慣マネジメントのガイドライン」において、「コレステロールの摂取量を減らして、血中コレステロール値が低下するかどうかを判定する証拠が数字として出せないことから、コレステロールの摂取制限を設けない」との見解が出されました。

 

そして、2015年には日本もそれに追随して、2010年に設定した「男性750ミリグラム、女性600ミリグラム」の上限を撤廃しました。

 

ところが、この動きが「食事のコレステロールはまったく制限しなくてもよい」という誤解を生んでしまったのです。

コレステロールは高い方が長生きできる」などと、メディアによってかなり盛り上がりましたが、今となってはちょっと滑稽に思えます。

 

というのも、2019年3月にアメリカからとんでもない研究結果が発表されたからです。

 

健康なアメリカ人男性を、十数年にわたって調査したところ、食事のコレステロールが300ミリグラム増えるごとに、心血管疾患にかかるリスクが上がり、全体の死亡率も上がったのです。

さらに、卵を1日半個食べるだけで心血管疾患にかかるリスクと、全体の死亡率が上がるということもわかりました。

 

そのため、アメリカのガイドラインも2020年版の日本人の食事摂取基準でも、コレステロールの摂取基準において、上限の設定が復活してくる可能性が出てきました。

やはり、卵は少し控えた方がよいのかもしれませんね。

 

※2020年度からは新たな知見をもとに「コレステロールの摂取基準200 mg/日未満」が示されることになりました。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」には、この数値を示す根拠として卵の摂取と疾患との関連に関する研究が複数提示されています。

「『血流』をよくする 最高の習慣 より」

 

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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。

脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。

40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。

脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。

死滅した神経細胞は再生されず物忘れもひどくなります。

しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。

 

物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

なお、レシチンアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。

アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。

 

ビタミンB12について?

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