90代、人類の宝

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90代、人類の宝

 

完熟の80代を超え、出力性能最大期は84歳まで続く。

 

では、その後、脳は、どうなるのであろうか。

 

どうも、脳は第4ブロック、すなわち112歳までを射程範囲に入れているようである。

 

現役のまま90代に突入すると、脳の一部が若返るという所見まである。

 

右脳と左脳をつなぐ脳梁という場所は、年を取るにつれて細くなってく。

右脳は感じる領域、五官から入ってきた情報を取りまとめてイメージに変える領域である。

左脳は顕在意識と直結して、ことばを操る領域。

この二つの領域の連携線が太いと、感じたことが顕在意識に上がりやすく、気づきの量が多くなる。

 

脳は成熟するにつれ、この脳梁を細くして、外界の影響を受けにくくする。

自分の内的世界が充実して、直感で見事な答えが出せるからだ。

というより、「自分のうちの声」を聴きやすくするために、ここを細くするかのようにも見える。

 

しかし、90の声を聞き、脳が十分に成熟した後、もう一度、この意識の“水栓”を開くのである。

 

十分に成熟した脳が、若返ったみずみずしい感性で、もう一度この世を見る。

それはいったい、どんな世界なのだろう。

 

90代現役の大学の先輩は、こうおっしゃった。

「80くらいまでは、この世をカーテンの向こうに見ているようなもの。80半ばを過ぎると、カーテンが開くのよ。お楽しみに」

 

漢文学の神様、白川静先生は、90代に歴史に残る大辞書を三冊編んだ。

尊敬してやまない脳科学角田忠信先生も、90の声を聞いてから、『日本語人の脳』という名著を出版された。

今年、105歳で亡くなった日野原重明先生の残した言葉は、人類を導く。

 

90代の脳のゆるぎなさと、その人にしか紡げないことばを生み出すみずみずしさは、枚挙にいとまがない。

人類の宝だ。

 

脳は、112歳までの旅を、しっかり用意してある。

「成熟脳 脳の本番は56歳から始まる より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

 

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。

あきらめずにチャレンジし続ければ、復活の日はいつか訪れるかもしれません。

 

ビタミンB12について?

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