ことばの触感

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ことばの触感

 

ことばには、触感がある。

 

たとえば、S音を発音するとき。

息は、口腔表面をあまねく撫でるように滑り出る。

 

上あごや舌には細かい凹凸がある。

この上に息を滑らすと、「流体の移動距離に対して、触れる表面積が大きい」という熱力学的事象をつくり出す。

これは、空冷装置と同じ構造で、息の温度を一気に下げるのだ。

 

S音は、だから、爽やかなのである。

爽やか、涼やか、清涼感、爽快……これらはすべて、S音はじまりのことばだが、それは偶然ではない。

S音を意識して発音してみれば、どなたにも口腔内温度が下がるのがわかるはずだ。

 

ちなみに、口腔表面を擦ることばの音は、S音以外に、ツとヒがある。

どちらも、「冷」の読み(つめたい、ひえる)に使われていて興味深い。

ヒは、肺の中で温められた熱い息が喉の一点に当たるので、まずは熱い。

そして、口腔表面を滑った息が冷たく唇に当たる。

日本語の音の中で、最も熱く、最も冷たい音でもある。

そして、日本人は、火にも氷(氷雨、氷室)にも、この音を当てている。

 

サ行音の中でも、サとセは、特に息が強く口腔表面を拭う。

穢れを拭い去った感覚が口元で起こっているのである。

「さっぱり」「爽やか」「清潔」「清涼」は、その意味の出来事が、口腔内で再現されている。

 

さらに、S音の発音後、潔く口を開けるサは、口腔表面が乾くので、「さばさば」したドライな印象も含んでいる。

「さぁ、さっさと行こう」と言われれば、未練を残す暇もない。

 

口蓋を低くして、舌を平たくするセには、広く遥かな感じが伴う。

「生前」と表現したとたんに、故人は、穢れを拭われ、静かに遠くなる。

 

ソは、少し特別だ。

S音を発した後、口を大きな閉空間(母音のOの口腔形)にするので、滑り出る息の速度がおちて優しくソフトになる。

さらに、息の一部が口腔内に循環してほんのり温められる。

このため、クールダウン&ウォームという癒し感覚が伴うのがソの特徴でもある。

 

不満や怒りを溢れさせている人の話は、「そう」「そうなの」「それはひどいね」という相槌で聞く人が圧倒的に多いが、これは、無意識のうちにソの感覚で、相手をなだめているのである。

優しく撫でて、クールダウンして温めて、包み込む。

たった一拍のことばの音に、それだけの「ものがたり」があり、それだけの力がある。

「成熟脳 脳の本番は56歳から始まる より」

 

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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。

 

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。

 

ビタミンB12は主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。

加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。

ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。

そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。

ビタミンB12は細胞の生成にとって重要な、核酸たんぱく質の合成に関わっているため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

 

ビタミンB12について?

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