ワーキングメモリーの処理能力がパンクすると、頭がとっちらかる

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ワーキングメモリーの処理能力がパンクすると、頭がとっちらかる

 

ワーキングメモリー前頭前野の機能が低下すると、どのような脳の力が落ちてくるのか、具体的に見ていくことにしましょう。

まず、ワーキングメモリーの情報処理機能が低下すると、次のような影響が表れるようになります。

 

 

・もの忘れが多くなる(記憶力が落ちる)

 

ワーキングメモリーの機能が落ちると、てきめんに記憶力が落ちます。

モリーがいっぱいいっぱいで余裕がなくなってしまっているため、聞いたはずのことを忘れていたり、聞いていても頭に入っていなかったりといったことが多くなるのです。

また、情報を思い出す力も低下します。

普段スマホなどからあまりに大量の情報をインプットしているため、必要な情報を取り出すのに苦労するようになるわけです。

 

・アポや約束を忘れてしまう

 

脳のメモ帳機能が落ちると、頭の中がとっちらかってスケジュールを忘れてしまうことが多くなります。

会議があるのをすっかり忘れていたり、誰かと会う約束をしていたのを忘れていたりするのがその典型。

日々あまりに忙しくたくさんの情報をインプットしているために、脳に“メモ”したはずの約束がどこかの情報の山に埋もれてしまい、そのまま行方知れずになってしまうという状況に陥っているのです。

 

・イージーミス・うっかりミスが増える

 

ワーキングメモリーは「作業記憶」です。

この働きが落ちると、仕事時や作業時に「一時的に記憶しておく力」が低下して、事務処理などの作業処理の能率が大きく低下します。

また、“どうしてこんなことを間違うんだ”というようなイージーミスやうっかりミスも増え、やり直しや訂正が多くなって仕事がはかどらなくなることもあります。

 

・会話の反応が遅くなる

 

会話の受け答えにはワーキングメモリーのメモ帳機能が大きな役割を果たしています。

このため、ワーキングメモリーの容量が限界を超えて働きが落ちてくると、まるでメモリー量が落ちて動きが鈍くなったパソコンのように、会話の反応スピードが遅くなってきます。

また、話す事柄も、あまり考えられていない内容や、どうでもいいような浅い内容が多くを占めるようになります。

 

・瞬間的にとっさの判断がとれなくなる

 

ワーキングメモリーは、私たちの多くの日常的行動を瞬間的に判断して動かしています。

このため、ワーキングメモリーの力が低下すると、こうした瞬間的判断力が落ちてくることになるのです。

たとえば、誰かがお茶をこぼしたときにスッと立ち上がって拭いたり、誰かに肩がぶつかってしまったときにすぐに謝ったりといった、とっさの行動をスムーズにとることができなくなってきます。

 

・つまらないことに固執するようになる

 

日頃から大量の情報をインプットしてワーキングメモリーを疲弊させていると、物事の優先順位の判断がつかなくなってくる傾向があります。

自分にとって何が大事で何が不要なのかが見えなくなってきて、どうでもいいようなつまらないことに固執したり、逆に非常に重要なことを簡単にスルーしてしまったりするようになるのです。

 

・他人やネットに影響されやすくなる

 

ワーキングメモリーが疲弊すると、判断の価値基準が揺らいできて、他人の言葉やネットの言葉などに影響を受けやすくなります。

とりわけ、ネットやSNSの評価や書き込み、ランキングなどを過剰に気にするようになり、のめり込んだあげく不満を募らせたり感情を乱したりして振り回されることが多くなります。

 

 

このように、ワーキングメモリーの処理機能が低下すると、情報過多のあまり脳が混乱して、日常のお決まりの行動がスムーズに運ばなくなってくるのです。

 

なお、こうした機能低下が表れるのは、「スマホ認知症」や「脳過労」の人だけだとは限りません。

連日連夜「スマホ漬け」「パソコン漬け」のような生活を送っていれば、誰にでもこのような症状が表れます。

そして、もしこうした症状に心当たりがあるなら、すでに「スマホ脳」や「スマホ脳予備軍」になっていると思ったほうがいいでしょう。

「その「もの忘れ」はスマホ認知症だった より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

 

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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