【心得6】「ナビ」になるべく頼らない

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【心得6】「ナビ」になるべく頼らない

 

最近、カーナビやスマホがないと道に迷ってしまうということはありませんか?

 

もし心当たりがあるなら、ナビ機能に慣れきってしまったせいで、脳の空間認知能力が落ちてきているのかもしれません。

 

空間認知能力とは、方向、形、大きさ、距離感などを頼りに空間を認知する力。

もちろん、道に迷うか迷わないか、目的地にちゃんとたどり着けるかどうかも、この能力によるものです。

そして、実は「スマホ認知症」や「脳過労」の患者さんには、この力が落ちている方がたいへん目立つのです。

 

スマホなしでは、時間通りに目的地にたどり着ける自信がありません」

「カーナビが壊れたら、道に迷ってばかりで営業に支障が出るようになった」

「はじめての場所に行くとき、スマホやパソコンがないと、どうやって行けばいいのかがわからなくて途方に暮れてしまう」

スマホのナビ機能が教えてくれる通りに行かないと、たいてい迷子状態になる」

 

――患者さん方からは、しょっちゅうこういった声が聞かれます。

 

要するに、これも脳の「使われない機能」が低下してきていることによる症状の表れです。

いつもスマホやカーナビに道を教えてもらい、いつもスマホに時間や乗り換えを指示してもらっているために、「自分の力」で道を探したり目的地にたどり着いたりする能力が落ちてきてしまっているわけです。

 

 

ですから、空間認知能力を落とさないためには、たまにはナビ機能に頼らずに目的地へ行くようにしたほうがいいと思います。

どの道を行くか、何時に、どの電車に乗って、どこで乗り換えて目的地に到着するかといったことを、ちゃんと自分の頭を使って考えて行動するようにするわけですね。

 

さらに、時間があるときは、ちょっと遠回りをしてみたり、訪れた街をぶらぶらしてみたりしてはどうでしょう。

ナビに頼ることなく散策をしていると、思いがけない発見や出会いがあるもの。

それに、「あえて迷子になってみる」というくらいのつもりで、気の向いた方向に足を向けていけば、“いったい自分どこに来たのだろう”“さて、どうやって帰ればいいんだろう”という状況になるはず。

こうした状況を楽しみながら散策をすれば、きっと「親切すぎるナビ機能」に慣れきった脳が大いに刺激されるのではないでしょうか。

 

スマホもネットも使えないとなると、当然、バスや電車の時刻は頭で記憶することになりますし、通りすがりの人に道を聞いたり、近くの宿やおいしいお店を教えてもらったりすることになります。

また、バスや電車に乗り遅れたり、遅れて乗り継ぎができなかったりといったハプニングも続出……。

 

人間の脳には、こういう思いがけない人とのふれあいや予期せぬハプニングがかなり重要な刺激になっているのではないでしょうか。

 

人間の脳は「偶発性」や「想定外」にうまく対応できるように進化を遂げてきたところがあると思うのです。

だから出かけた先で思いがけない困難にぶつかったり、予期せぬハプニングに見舞われたりすると、脳は“さあ、力の見せどころだ”とばかりに力を発揮して、目の前の事態を解決しようとするわけですね。

 

ところが、いまの世の中では、そういう「偶発性」や「想定外」がどんどんなくなっている気がします。

いつもナビが指示したスケジュールの通りに行動しているために、「思いがけない出会い」や「ハプニング」に遭遇するケースが少なくなっている。

そして、そのために、予定通り・ナビ通りにならない「想定外の出来事に対して弱い脳」の人が多くなってきているのです。

 

つまり、「想定外」に出くわしたときに、応用のきかない脳になってしまっているわけです。

 

 

なお、これは、美味しいレストランを案内しているグルメサイトなどにしても同じことが言えます。

グルメサイトで予約して、地図の通りお店へ行って、おすすめのコースを食べて、といったように、いつもナビが教えてくれた通りに行動していると、(目的地にたどり着く力が落ちるのと同じように)自力で美味しいお店にたどり着く力が落ちてしまうかもしれません。

 

ですから、たまには、スマホやナビに頼らずに出かけてみてはどうでしょう。

自分の脳をフルに活かして目的地にたどり着こうとがんばってみるのです。

そうすれば、「自分の力で道を見つける力」「自分の力で目的地にたどり着く力」がついて、スマホなしでも道に迷うことがなくなっていくでしょう。

そして、どこへ行くにも「ナビ頼み」を卒業し、「想定内」にスムーズに対応できる脳をつくっていけるようになるのではないでしょうか。

「その「もの忘れ」はスマホ認知症だった より」

 

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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。

しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。

このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。

これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。

 

ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。

新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。

この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。

しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。

このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。

 

ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。

このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。

高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。

その中でも重要なものがビタミンB12なのです。

脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。

 

ビタミンB12について?

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