◆ベストなタンパク質のとり方
【摂取比率】
「セルメタポリズム」という医学雑誌に掲載された論文では、50~65歳までの人の場合、タンパク質の摂取比率が高まると(総摂取カロリーの20%以上)、がんを含めた死亡のリスクが上昇することが報告されています。
そして、タンパク質の過剰摂取の弊害は、特に動物性のタンパク質で顕著なようです。
一方、65歳より高齢では、タンパク質の摂取比率が高いほど、死亡率が逆に低くなることが示されています。
どうやら、年齢により、好ましいタンパク質の摂取比率は変わってくるようです。
ただし、糖尿病に関連した脂肪は、年齢に関係なく、タンパク質の摂取比率が高まると上昇します。
したがって、糖尿病の患者さんの場合には、タンパク質の摂取を控えめにしたほうがよさそうです。
その他の研究からも、一般成人では、タンパク質の摂取比率は15~20%程度がよいようです。
一方、高齢者では、筋肉量の低下(サルコペニア)、低栄養、フレイル(健常から要介護へ移行する中間の段階)などの問題もあり、ある程度、タンパク質の摂取を推奨すべきでしょう。
【摂取すべきタンパク質】
できるだけ植物性のタンパク質、つまり、豆類や野菜をとるようにします。
なぜなら、動物性のタンパク質の過剰摂取は、腎機能の低下を早め、成長因子の分泌を促してがんのリスクを上げるかもしれないからです。
また、大豆のイソフラボンには、女性ホルモン様の作用がありますが、幸い、乳がんによる死亡のリスクは大豆の摂取で下がるようです。
「老けない人は何が違うのか より」
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血管力を高める食事は、炭水化物(糖)、塩分を少なめに、HDLコレステロール値を上げる食材を選ぶのが基本です。
これに外せないものが、たんぱく質を十分に摂る食事を心がけることです。
血管はアミノ酸、たんぱく質とコレステロールなどの脂質によってつくられます。
アミノ酸は普通の食事をしていれば十分にとれるので、動物性たんぱく質を意識しましょう。
たんぱく質はとくに血管中膜の結合を強くします。
動脈壁そのものを強くするので、脳出血などを防ぎます。
各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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