<第3章>映画を見て「泣く」だけでも免疫力が上がる
《思いっきり泣いて心のデトックス》
最近、女性層を中心にひそかな盛り上がりを見せている「涙活」というものをご存じでしょうか?
「就活」や「婚活」と同じく略語で、能動的に涙を流すことで気分をスッキリさせ、ストレスを解消する活動のことを意味しています。
社会生活のおいては、自分の気持ちを素直に表現できないことや、自らの感情を抑えなければならない場面も多く、何かとストレスが溜まりがちです。
「涙活」は、そうして溜め込んだストレスを発散するため、感動的な話や泣ける話などを鑑賞し、思いっきり泣くことで感情を解き放ち、心をデトックスしようというもの。
実際、感情の高ぶりによって流す「情動」の涙には、緊張や興奮を解き、副交感神経を優位にする働きがあり、気持ちをリラックスさせてくれます。
また、涙を流したあとには、「幸せホルモン」と呼ばれるβエンドルフィンが増加し、これがストレスを和らげて、免疫力を高めてくれるのです。
「涙活」とはこうした心と体のメカニズムをうまく利用したストレス解消法というわけです。
「ちょっと心が疲れたな……」と感じたときには、タオル片手にお気に入りの泣ける映画で思いっきり涙を流しましょう。
泣けるエピソードを集めた書籍や朗読CDなども人気のようですので、活用してみてください。
涙を流すと気分もリフレッシュ
βエンドルフィン(幸せホルモン)が増加
泣いて免疫力が高まるメカニズム
映画ドラマに感動して涙を流す
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βエンドルフィン(幸せホルモン)が増加
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ストレスが和らぎ免疫力がアップ
「免疫力の話 より」
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心の病との関連で関心を集めているストレスホルモンが「コルチゾール」です。
コルチゾールは、副腎から分泌されると、血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充などの重要な役割を果たします。
役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収されます。
これが、正常なストレス反応の流れです。
ところが、主に「我慢するストレス」状態が長い期間にわたって続き、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがとめどなく分泌され続けるようになってしまいます。
こうなると、状況が一変します。
コルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでいくのです。
まさに、ストレス反応が暴走して、ありふれたストレスが「キラーストレス」と化してしまうのです。
副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。
ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。
そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。
その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。
また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。
私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。
このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。
ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアでATPが十分につくれなくなる。
ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。
ビタミンB12について?
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