<第1章>自律神経が乱れ始める年齢がある

<第1章>自律神経が乱れ始める年齢がある

 

《男性30代、女性40代から機能が低下》

 

自律神経の乱れを引き起こすのは、ストレスや不規則な生活習慣ばかりではありません。

加齢も自律神経の働きに大きく影響すると考えられています

10~20代の若い頃は副交感神経の働きが高いため、多少の無理や夜更かしをしても、ひと晩休めば疲れをリセットすることができます。

ところが我々のデータでは男性は30代、女性では40代くらいになる頃から急激に副交感神経の働きが衰え始め、交感神経優位の状態に偏りがちになっていきます。

交換神経が優位になると血流が悪くなり、全身の機能が低下してしまうことはすでに説明のとおり。

男性では大体30代半ば頃から神経や筋肉に十分な栄養が供給されにくくなり、体力や筋肉の衰えが目立ち始めます

事実、男性トップアスリートの引退も、この年代の前後に集中。

副交感神経の衰えが身体機能に影響を及ぼしていることは明らかです。

女性では40代以降、心身に様々な不調を感じやすくなります

のぼせやめまい、動悸やイライラといった更年期特有の症状は、この時期にホルモンバランスが大きく変化することにより起こると考えられています。

 

集中力や判断力が衰えたり、休んでも疲れがとれなかったりといった加齢による不調には、自律神経が大きく関わっています。

年齢を重ねれば自律神経の乱れは必ず起こるものと考えて、早めに対策をとっておくことが必要です。

 

 

男性は30代、女性は40代で自律神経機能が低下し始める

 

◆男性は30代以降

◆女性は40代以降

 

交換神経は年齢を重ねても、さほど低下はしませんが、副交感神経は急激に低下する年齢が男女それぞれにあるという事がわかっています。

それが男性なら30代、女性なら40代ころから。

もちろん人によって個人差はありますが、この頃の年代から血流が悪くなり、筋肉や脳の働きが鈍くなります。

また、疲れやすさも顕著になってきます。

 

 

若い頃は副交感神経が強く働いている

 

◆男性30代、女性40代以降

 

副交感神経が急に衰えてしまい、若い頃と同じように夜更かししてしまうと次の日に疲れがまったく抜けていないまま過ごすことになってしまいます。

 

◆10~20代

 

若い頃の驚くべき回復力は、副交感神経が強く働いてくれていたおかげ。

自律神経が多少乱れてしまっても、すぐに副交感神経がリカバリーしてくれます。

「自律神経の話 より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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