<第3章>自律神経を整える食生活
ココロと腸はつながっている
《良質な血液は腸内環境で決まる》
人は緊張したときにお腹が痛くなったり、ストレスが続くと便秘や下痢になったりします。
これは腸と心、つまり自律神経が相互に作用している証拠です。
腸には消化と排泄の働き以外にも重要な役割があります。
その一つが血液をつくり出す源であること。
そして自律神経の安定のためには、良質な血液によるスムーズな血流が不可欠です。
では、血液の質は腸の中でどのように決まるのでしょうか。
腸内には無数の細菌がいて、その内訳は善玉菌が2割、悪玉菌が1割、残り7割はどちらにもなる日和見菌です。
この日和見菌が食生活の乱れなどで悪玉菌に傾くと血液の質は悪くなり、善玉菌に傾くとよくなります。
腸内環境が整っていると、血液はサラサラで血流がよくなり自然と自律神経も安定します。
逆に腸内環境が乱れると、血液はドロドロになり血流も悪化。
便秘や肌荒れなどの不調から精神的にもイライラし、自律神経のバランスも崩れていくのです。
また、腸内環境の悪化からくる便秘も曲者。
便秘になると人の幸福感を左右するセロトニンがつくられなくなるから。
このセロトニン、脳内での分泌量はわずか数%であり、約95%は腸壁でつくられています。
便秘は慢性の腸壁炎症なので、当然セロトニンをつくる働きも低下し、分泌量は激減。
そうなると気力が低下し、慢性疲労やうつ症状など心の病を招くことに繋がるのです。
血液をつくる源泉である「腸」
安定した自律神経は、体内にきれいな血液があってこそ実現します。
この血液をつくるのは「腸」。
腸の健康が自律神経に直結しているのです。
◆自律神経が整った腸は…
・快便
・代謝がスムーズ
・肌がきれい
◆自律神経が乱れている腸は…
・便秘
・下痢
・老廃物の蓄積による不調
腸で幸福物質「セロトニン」の95%が生成される
腸内環境が悪くなると腐敗物質や毒素がいっぱいの血液が全身を巡り、腸の酸素不足を招きマイナス思考になるなどメンタルの不調につながります。
また、便秘になった場合、腸で幸福物質の「セロトニン」がつくられなくなり腸からのセロトニン分泌がストップして、気力の低下、やる気の低下、うつ病にまで発展してしまうリスクもあります。
◆腸内環境が悪いと…
・気力の低下
・やる気の低下
・うつ病
「自律神経の話 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?
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