<第3章>自律神経を整えるには動物性たんぱく質が必須
《肉+抗酸化成分を積極的に》
自律神経の原料となる栄養素はたんぱく質です。
それも、肉や魚、卵などに含まれる良質な動物性たんぱく質。
必須アミノ酸の種類と量を比較すると、自律神経の原料としては植物性たんぱく質より動物性たんぱく質のほうが断然優れています。
例えば、長生きする人、年をとっても元気でパワフルな人は肉や魚を好んで食べる人が圧倒的多数。
また、「元気をつけたいときに肉を食べる」という人も多いのではないでしょうか。
これは、良質な動物性たんぱく質が自律神経の働きを高めてくれるためだと考えられます。
そのため動物性たんぱく質は毎日欠かさず積極的にとりたい栄養素ですが、一つ注意しなければならない点があります。
それは、肉や魚など動物性食品にはもれなく脂肪が含まれているということ。
脂肪をとりすぎると、余分な脂肪が血液中で酸化し腸内環境の悪化につながります。
ではどうすればよいのか?
答えは簡単で、油脂の酸化を防ぐ抗酸化成分を含むものと一緒に摂ればいいのです。
抗酸化成分は野菜や果物に豊富で、βカロテンやビタミンC、ビタミンEもそう。
灰汁に含まれるアントシアニン、ポリフェノールも抗酸化成分です。
だから、ステーキのつけ合わせに野菜を選び、食後のデザートに果物を食べればパーフェクト。
これだけで肉食のデメリットである脂肪の悪作用を防げるのです。
自律神経の原料はたんぱく質
自律神経
自律神経の原料「たんぱく質」の中でも特に「動物性たんぱく質」は、毎日積極的に摂りたい栄養素。
↑ 原料
良質なたんぱく質
・チーズ
・牛肉
・豚肉
・鶏肉
・卵
・魚
動物性たんぱく質をとるときは、抗酸化成分を一緒に摂る
動物性たんぱく質には、脂肪がつきものです。
単品でそのまま食べてしまうと脂肪が血液中で酸化して血液がドロドロになり、腸内環境が悪化してしまいます。
こうならないためには、抗酸化成分が豊富な野菜を一緒にとる。
ということを念頭におくことです。
[例えば]
焼肉+キムチ・サンチュ
焼き魚+大根おろし・レモン
他にも
Βカロテン→にんじん
ビタミンC→レモン
ビタミンE→かぼちゃ
ポリフェノール→赤ワイン
アントシアニン→ナス
などもおすすめです
「自律神経の話 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
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