<第3章>ガムを噛めば平常心&脳も活性化
《多種多様な咀嚼の効果》
よく噛んで食べると脳が活性化します。
さらに咀嚼のリズムや表情筋が緩むことで副交感神経の働きが高まり、自律神経が安定します。
つまり、ガムを噛めば、脳は活性化しつつも、心は穏やかで平常心を保てるのです。
メジャーリークの選手たちがよくガムを噛んでいるのは、まさにこのため。
私たちも、緊張する会議の前、イライラして怒りを抑えられないときなどにガムを噛むと、不思議と平常心を取り戻すことができ、心身のパフォーマンスがアップします。
事実、最近の実験や研究ではそれらが明らかになっています。
チューインガムを使った実験では、ガムを噛むことで脳の血流がよくなり、小脳や前頭葉の運動野ではなんと10~40%も血流が増加していることが認められました。
また自律神経においても、ガムを噛むと深い睡眠や瞑想の際に見られる脳のアルファ波が増加するという結果が判明。
これは副交感神経の働きが高まり、心身が非常にリラックスしたためだと考えられます。
ちなみにガムを噛む効果は、脳を活性化して心を落ち着けること以外にもあります。
例えば、加齢によって起こる歯槽膿漏予防。
咀嚼によって歯槽骨髄の血流がよくなることから防げます。
さらに、よく噛むと咀嚼筋から脳の刺激が伝わり、内臓脂肪を分解するこ効果のある「ヒスタミン」が分泌。
つまりはメタボ予防にもなるのです。
メジャーリーガーの選手がガムを噛んでいるわけ
集中力UP!
メジャーリーガーがよくガムを噛んでいるのは、平常心を保ち、脳を活性化させるため。
副交感神経の働きを上げて脳の血流をアップさせるのでスポーツ以外でも集中したいとき、大切なプレゼンの前などにもぴったりです。
歯を失う原因や、最近では様々な病気の一因となることがわかってきた歯槽膿漏(歯周病)は、顎にある歯槽骨髄という場所に汚れた血液が溜まることが原因のひとつ。
ガムを噛む行為は、この歯槽骨髄の血流がよくなることで汚れた血液が溜まりにくくなり、歯槽膿漏の予防が期待できることがわかっています。
「自律神経の話 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?
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