第1章 「どうお金を遣うか」考える
第1章 「どうお金を遣うか」考える
お金を遣うこと=お金を「出す」ことは、
「出力系」の行為。
しかも、遣う人の「表現力」や「オリジナリティ」が現れ、
創造力や企画力、計画力が問われる
クリエイティブな行為でもある
日本人は「貯蓄好きな民族」といわれます。
お金を貯めるのは「入力」、遣うのは「出力」ですが、知識や情報もため込むだけため込んで「使わない・出さない」でいれば何の役にも立たないように、お金も「貯める」ためではなく「遣う」「出す」ためにあるのです。
知識や情報がありながらそれを上手に使えないのは、表現力が不足しているか、オリジナリティがないからですが、お金も同じ。
お金の遣い方には、人それぞれの表現力やオリジナリティが如実に現れてきます。
また、同じお金を遣うなら、浪費や無駄遣いではなく、お金を遣うことを存分に楽しみ、それによって幸せな気分になれるのがベスト。
だとすると、何にどのくらいのお金を遣うのか――「お金の遣い方」は結構、真剣かつ奥の深いテーマなのです。
「どうお金を遣うか」を考えるとき、ここは前頭葉の出番です。
「大人の贅沢」では「ケチは厳禁」ですが、そうはいってもお財布事情もあります。
そのなかで、「何にどのくらい遣い、結果、予算内におさまり、しかも自分が大満足する」遣い方を考えることは、創造力や企画力、計画力が問われる、きわめてクリエイティブな行為なのです。
お金は「遣うときには遣う」
「老化していく人」ではなく、
「いつまでも若い人」になりたければ、
「お金をただ、ちまちまと遣う人」になるより、
「金遣いの達人」たれ。
そんな「金遣いの達人」とは――
現役時代は子供の教育費やマイホームローンに追われて、またリタイア後には年金生活になることから、「節約しなくては」と多くの人が考えがちです。
しかし、長年ルーティンの生活を送り続けたうえに、それでなくても閉じこもりがちなリタイア後にもただひたすら節約生活では、脳の出力系、前頭葉が刺激されるチャンスはなくなってしまいます。
余裕がないからこそ、限られたお金しか入ってこないからこそ、その限られた「資金」をどう遣えば自分自身や家族がハッピーになれるか――それを前頭葉全開で考えるのです。
もしその結果に素晴らしく満足できれば、それが前頭葉には何よりのご褒美。
ますます張り切って働いてくれるようになり、脳を若く保つことができます。
また、お金は「遣うときには遣う」ほうがかえって節約になります。
普通は「今月は贅沢をしたから来月は引き締めようかな」とおのずとなるものです。
一方で「ケチケチ生活で余剰金が生まれても「贅沢していないんだからこれくらいは」と、つまらないものにちびちびとお金を遣い、結果的に無駄遣いをしてしまうことはままあることだからです。
前頭葉を使ってお金を遣う「金遣いの達人」になるか、ただちまちまとお金を遣う人になるか――そこがまた「いつまでも若い人」「老化していく人」を分かつ一線になります。
「50代からはじめる老けない人の「脳の習慣」 より」
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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。
しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。
このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。
これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。
ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。
新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。
この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。
しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。
このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。
ビタミンB12について?