第6章 60歳以上の適職の見つけ方

第6章 60歳以上の適職の見つけ方

 

60歳以上の適職とは

 

では、60歳を過ぎてからは、どういう仕事をするのがいいのでしょうか。

 

実際には、60歳を超えると非正規雇用で働いている人が多くなります。

今まで働いていた会社で再雇用ということもあるでしょうし、転職もあると思います。

またパートやアルバイトのケースもあると思いますが、60歳を超えると専門的なスキルがある場合を除き、仕事の選択の幅は若い頃に比べどうしても狭くなってきます。

体力が落ちる、視力が低下する、物覚えが悪くなる…。

加齢とともに衰える部分がいろいろある中で、60歳を超えた人にとっての適職はどういう仕事なのでしょうか。

 

脳の観点から見た適職を紹介します。

もちろん個人差があるので絶対的なものではありませんが、科学的な研究成果から導き出された結論です。

 

 

60歳以降の人に向いている仕事は、ひとつは言語能力を使う仕事です

たとえば、人に教える、文章を書く仕事など

2つ目は相手に安心感を与える仕事です。

たとえばチームの中でムードメーカーを担うポジションは60歳以上に向いている仕事です。

30歳のときより、40歳のときより、50歳のときより、よりいい仕事ができる可能性があります。

 

 

なぜなら、言語の能力は加齢とともにどんどん伸びて、67歳でピークに達するからです

しかも、その後しばらくその能力を維持することができます。

作家に高齢な人が多いのもそのような理由があるのかもしれません。

 

また、加齢とともにドーパミンの量は減ってきますが、人とつながるときに分泌される幸せホルモン・オキシトシンは増えていきます。

迷惑な老人。キレる老人など、マイナスな老化に向かわない人であれば、高齢であることは、その存在だけで人にリラックス効果を与えることもできます。

せかせかした人をみると、私たちはミラーニューロン効果で自分まで焦ってしまうことがありますが、リラックスした存在はミラーニューロン効果で周囲の気持ちも和ませてくれるのです。

 

 

また、若いときに脳に刻まれた記憶や経験は、歳をとっても体に残ります。

以前、よく行っていた洋食屋がありました。

シェフが60代で体調不良になって、かなり長く休業していたのですが、再オープンしたときお店に行ったら、味もサービスも依然と全く変わっていませんでした。

病気もあり、以前のように体を動かせないのではと心配していたのですが、それは杞憂で、味も素晴らしく感動したことをいまでもよく覚えています。

 

長年積み重ねてきた経験やスキルは、箸の持ち方を忘れないように、ずっと記憶の中に鮮やかに刻まれているのです。

 

 

言葉を通して自分の経験を教えることは、若い世代に、技術や経験だけでなく、大切な考え方、心の持ちようなどを伝えていくことでもあります。

これは人生経験を積んだ人の大切な役割なのではないでしょうか。

 

 

目には見えない大切な考え方を教え伝えることで、より豊かな社会に発展させることができます。

若い人から大人・高齢者まで幅広い世代が生き生きとして幸せに生きることができたら、これほど素晴らしいことはないかもしれません。

「80歳でも脳が老化しない人がやっていること より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン活性酸素)が増えるといわれています。

また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。

ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながると考えられます。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/