第2章 腎機能を高める最強の食事法
腎臓にとってよい食べ方、悪い食べ方
▼食べ方の問題点を確認してみよう
多くの生物と同様、私たち人間もつねに何かを食べなければ生きていくことはできません。
しかし近年、この「食べる」という行為自体に腎臓を傷める可能性があるということに注目が集まっています。
実際に何かを食べているときは、食べ物の見た目や香り、味わいなどに意識が向いているため、「食べている状況」や「何をどう食べているか」をあまり考えていない人が多いというのが現実です。
たとえば、ペットボトル飲料。
その飲み物に糖分や添加物は入っているでしょうか?
今週だけでスナック菓子やスイーツを何回食べましたか?
こうした問いに即答できる人は少ないと思います。
こうした何気なく続けてしまっている日々の食習慣が腎臓に負担をかけ、慢性腎腎臓病を招くきっかけになっている可能性があるのです。
下記は、腎臓にとってはよくない食べ方の一例です。
塩分や糖分、脂質、アルコールなどの摂り過ぎがよくないことは言うまでもありませんが、朝食を抜いたり、外食が続いたりするのも腎臓にとっては負担大。
半分以上当てはまるという人は、すでに自分が腎臓病予備軍であることを意識して、より深刻な事態を迎える前に、ひとつでも多く項目を減らせるよう、食習慣を見直すことから始めましょう。
▼腎臓によくない食べ方していませんか?
・朝食は食べないことが多い
・野菜料理やサラダはあまり食べない
・料理の味つけは薄めより濃いほうが好き
・人と食事をしていると、だいたい先に食べ終わってしまう
・砂糖やクリームを入れたコーヒーや紅茶、またはジュース類をよく飲む
・おかずには揚げ物や炒め物を食べることが多い
・朝食、昼食は軽めにして、夕食をしっかり食べる
・ソーセージやハムなどの加工品をよく食べている
・お腹が空くと我慢できずに間食してしまう
・きのこや海藻類、大豆食品はあまり食べることがない
・スナック菓子やスイーツ、アイスクリームなどをほぼ毎日食べている
・ほぼ毎日飲酒している
・食事は家より外で食べることが多い
・食後に「ちょっと食べすぎたな」と感じることが多い
・遅い時間の夕食や追加で夜食を食べることがよくある
「腎臓の話 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?